検査済証が無いということは違反建築の可能性があるということ?

あなたの家には検査済証があるでしょうか?

 

検査済証というのは、

家が確認申請時の図面通りに建てられているかを証明する書類です。

 

家が完成したときに検査が入って、

それに合格すれば発行されます。

 

でも、実際のところは検査済証が無い家というのも結構あります。

検査済証が無いということは違反建築の可能性があるということなんでしょうか?

 

違反建築の可能性があります。

違反建築の可能性はあります。

だって、図面通りに建てられているかのチェックをおこなっていませんから。

 

「信頼できる工務店に施工をお願いしたので、この自宅が違反建築なわけがない!」

と思うかもしれません。

 

でも、検査済証がない場合には、違反建築の可能性は0%ではありません。

 

というよりも、違反建築でないことを証明できません。

検査済証がないと、

違反建築でないことを証明することができないんです。

 

家を建てるためには確認申請が必要になります。

 

行政に

「こんな感じの家を建てたいんですけどいいですか?」

と図面付きの申請書を提出します。

 

それに合格すると、確認済証が発行されます。

 

そして、家が完成したときに、

「家が完成しました。図面通りに建てられているかチェックしてください。」

という検査確認をお願いします。

 

これに合格すると検査済証が発行されます。

 

例えるならば、検査済証がないというのは、

大学の入学証書はあるけれども卒業証書がないという感じに近いかもしれません。

 

証明できないとどうなる?

じゃあ、違反建築でないことを証明できなければどうなるんでしょうか?

なにか問題があるんでしょうか?

 

特に問題がなければ、

検査済証がなくたって問題がないことになります。

 

金融機関が融資を嫌がります。

家を購入してすぐには問題は発生しません。

 

問題が発生するのは家を売ろうとしたときです。

 

家を買うときには多くの人は住宅ローンを利用しますよね。

金融機関にお金を借ります。

 

実は、金融機関は違反建築に対して融資を嫌がります。

 

検査済証がない場合には、

違反建築でないことを証明することができないため、

銀行が融資をしたがらないことがあるんですね。

 

そうなると、家を買いたくても買えない人ということがでてきます。

 

せっかく、家を気に入ってくれても、

住宅ローンを利用できないから買うことができないということになります。

 

増築やリノベーションの確認申請ができません。

それだけではありません。

 

最近ではリノベーションをすることを前提に、

中古の戸建てを購入するという人も増えています。

 

リノベーションの規模にもよるのですが、

家の半分以上の部分に手を加えたり、増築をするという場合には、

行政に確認申請をおこなう必要がでてきます。

 

「既存のこの家をこんな感じにリノベーションしたいのですがいいですか?」

ということを確認するわけです。

 

そのときに、添付資料として検査済証が求められるんですね。

 

「既存のこの家というけれども、この家はちゃんと建築基準法に則って建てられてるの?」

ということの確認資料として検査済証が使われるんです。

 

家を売却しにくくなるということです。

言ってみれば、検査済証がないと家を売却しにくくなるということですね。

 

住宅ローンを利用しにくくなるし、

リノベーション目的では家を買ってもらえなくなってしまいます。

 

なんとかできないのか?

この問題をなんとかすることはできないんでしょうか?

 

ちなみに、ただ単に検査済証を紛失したという場合には、

なんとかする方法があります。

 

検査済証がなくても、

検査済証が発行されたという履歴があれば、

それを検査済証の代わりにすることが可能です。

 

役所に行って、「台帳記載事項証明書」を確認すればいいんです。

 

そこに、検査済証が発行されたかどうかの履歴が載っています。

 

ガイドライン調査によって証明することができます。

じゃあ、そもそも検査済証が発行されていない場合には、

諦めるしかないんでしょうか?

 

実は2014年までは諦めるしかありませんでした。

 

ところが、2014年に国土交通省によって救済策がつくられました。

 

「今からでも検査確認をして、それに合格すれば検査済証の代わりとなる証書を発行するよ」

というものです。

 

この救済策は通称「ガイドライン調査」と呼ばれています。

 

正式名称は「検査済証のない建築物に係る指定確認検査機関等を活用した建築基準法適合状況調査のためのガイドライン」となっています。

長い!

 

違反建築ではないということを証明したい人は、

このガイドライン調査を受けてみて下さい。

 

外部リンク:ガイドライン調査について|国土交通省

 

まとめ

というわけで、検査済証がないということは、

違反建築の可能性があるということなのかというお話をしました。

 

そのとおりです。

 

検査済証がないということは違反建築の可能性があるということです。

少なくとも、検査済証がないとその証明ができません。

 

その証明ができないと、家を売却するときに困ることがあります。

 

というのも、金融機関は違反建築には融資をしたがらないからです。

 

あなたの家を買いたいという人がいても、

住宅ローンを利用できなければ買えないということがあります。

 

また、リノベーション目的の人は検査済証がなければ、

リノベーションのための確認申請ができないということになってしまいます。

 

違反建築ではないということを証明したい時は、

2014年に制定されたガイドライン調査を利用しましょう。

 

検査済証がなくても、違反建築ではないということを証明できるようになります。

 

関連記事:違反建築・違法建築の家でも売却することは可能でしょうか?

関連記事:検査済証がないのですが家を売却することはできるでしょうか?

関連記事:「既存不適格」と「違反建築」の違いってなんなんでしょうか?

関連記事:既存不適格の家・マンションを売却することは難しいでしょうか?

 

投稿者プロフィール

山河直純
山河直純住宅不動産研究家
一級建築士受験資格保有。建築家が設計した住宅、築40年以上のヴィンテージマンション、ハウスメーカーの住宅などなど、住宅全般をこよなく愛しています。特に狭小住宅好き。

不動産屋に行く前に知っておいたほうがいいこととは?

家や土地を売るとなると、まずは不動産屋に足を運ぶと思います。

でも、いきなり行ってしまってもいいんでしょうか?



「不動産のことについて何も知らないからプロの不動産屋に売却を任せるんじゃないか!」と思うかもしれません。



でも、本当にそれでいいんでしょうか?



「無知は高くつく」

とよく言われます。



この言葉は、アメリカの100ドル紙幣に描かれている、

ベンジャミン・フランクリンの名言の一節です。



日本で言うなら福沢諭吉みたいな人でしょうか。



ベンジャミン・フランクリンは、

「教育が高くつくというなら、無知はもっと高くつく」

と言いました。



不動産についても同じです。

不動産の場合は取り扱う額が大きい分とくに高くつく傾向があります。



あなたが足を運ぼうとしている不動産屋は本当にあなたの味方なんでしょうか?



不動産屋に行く前に知っておいたほうがいいことをお教えします。