都市計画区域外に家を建てることは可能なんでしょうか?

日本には都市計画区域に含まれていない土地というのもあります。

 

山奥のような誰も住まないだろうと思われている土地は都市計画区域に含まれていません。

 

そんな都市計画区域外の土地に家を建てることって可能なんでしょうか?

 

都市計画区域外でも家を建てることは可能です

結論から言えば、都市計画区域外であっても家を建てることは可能です。

 

人が住めるかどうかは別にして、どんなに山奥や僻地であっても、自分が所有している土地の上であれば、都市計画区域外であっても家を建てることができます。

 

都市計画区域というのは、建物を建ててもいいと許可されている場所と思う人もいるかもしれません。

都市計画区域だからこそ建物を建てることができると。

 

むしろ逆です。

 

都市計画区域というのは、無計画に建物が建てられないように規制をかけている場所と言えます。

 

つまりは、都市計画区域外の方が基本的には建物を建てるための規制がゆるいです。

 

ただし、規制がないわけではありません

都市計画区域外のほうが規制はゆるいのですが、規制が無いというわけではありません。

 

都市計画区域というのは、都市計画法という法律によって定められています。

つまりは、都市計画区域外というのは都市計画法によって規制されていない場所なんですね。

 

でも、建築に関する法律というのは都市計画法だけではありません。

 

建築基準法という、建物の安全性を確保するための法律があります。

都市計画区域外だからといって、建築基準法から逃れられるというわけではないんですね。

 

まあ、都市計画区域に建物を建てるよりかは規制はゆるくなりますが。

 

10000平米以上であれば都市計画法の開発許可が必要です

都市計画区域外であれば、都市計画法は適用されないと言いましたが、ひとつだけ例外があります。

 

それは、10000平米以上の土地を扱う場合です。

家を建てるのに10000平米以上の土地を扱うということはよほどの豪邸でなければあり得ないと思いますが、10000平米以上の土地を扱う場合には都市計画法で定められた「開発許可」が必要になってきます。

 

ちなみに、10000平米というのは、だいたい陸上の400メートルトラックの内側ぐらいの広さのことです。

 

途方もなく広いというわけではありません。

もし、都市計画区域外に豪邸を建てたいと思っている場合には注意が必要です。

 

農地に家を建てる場合には農地法の転用許可が必要です

建物に関する法律ではありませんが、農地法という法律にも注意が必要です。

 

農地法というのは、農地を守るための法律です。

農地の所有者が変わったり、農地を他の用途に変更するという場合には農地法によって定められた許可が必要なことになっています。

 

都市計画区域外であっても農地法は適用されます。

農地を購入して、家を建てたいという場合には、農地法が定めた許可が必要です。

 

例えば、農地の所有権と用途を同時に変更したい場合には農地法の「5条許可」というものが必要になってきます。

 

都道府県知事か市区町村長に許可をもらう必要があるんですね。

農業委員会の同意も必要になってきます。

 

もし、許可がもらえない場合には、その農地に家を建てるということはできません。

 

関連記事:農地法の「3条」「4条」「5条」はどう違うんでしょうか?

 

木造2階建て100平米以内なら建築確認が不要です

都市計画区域外であっても建築基準法は適用されます。

 

でも、建築基準法というのは、都市計画区域内で建物を建てるときにどうするべきかを定めたものが多いです。

 

都市計画区域の中でも市街化区域は特に建物が密集しています。

なので、周辺の建物との調和をとるための規制(集団規定)が多くなっているんですね。

 

とはいえ、建築基準法には建物単体での規制(単体規定)も定められています。

構造や設備に関することです。

 

まあ、簡単に言えば、簡単に倒れたり壊れたりするような危険な建物は建てないようにということが定められています。

常識の範囲内で家を建てるのであれば特に問題になることはないと思います。

 

ちなみに、都市計画区域外では、木造2階建てまでで、延床面積100平米以内であれば、建築確認申請というものが不要になります。

 

都市計画区域内で建物を建てる場合には必ず必要になるのが建築確認申請です。

「こんな建物を建てようと思っているんですが確認してもらえますか?」というものです。

 

これでOKがでなければ家を建て始めることはできないのですが、都市計画区域外で、木造2階建てまでで、延床面積100平米以内であれば、建築確認申請は不要になります。

 

自治体によっては景観を守るための条例があったりします

都市計画法以外の規制として、建築基準法と農地法についてお話しました。

 

でも、それ以外にもあります。

自治体によっては景観を守るための条例が作られていたりします。

 

例えば、長野県では独自に景観条例というものが作られています。

さらに、長野県の中の一部である軽井沢では、軽井沢独自の条例も作られています。

 

軽井沢の別荘地としての町並みはその条例によって守られているんですね。

 

一例を挙げると、看板の色合いが規制されていたりします。

ガソリンスタンドのロゴマークが地味というかシックになっていたりするんですね。

 

彩度と明度が規制されているんです。

 

その他にも、軽井沢では深夜営業が条例によって規制されていて、コンビニのセブンイレブンが本当に朝7時から夜の11時まで営業になっています。

 

都市計画区域外であっても、そういった自治体による独自の条例がある場合には、その条例を守って家を建てる必要があります。

 

まとめ

というわけで、都市計画区域外に家を建てることは可能かどうかというお話をしました。

 

都市計画区域外であっても家を建てることはできます。

むしろ、都市計画区域内に家を建てるときよりも規制はゆるいと言えます。

 

木造2階建てまでで延床面積100平米までなら建築確認申請も不要ですしね。

 

でも、都市計画区域外であっても、10000平米以上の土地を扱う場合には、都市計画法の開発許可が必要になっています。

 

また、都市計画区域外であっても、農地法は適用されます。

農地を購入して家を建てたいと思う場合には、農地法の5条許可が必要になってきます。

 

また、都市計画区域外であっても、自治体によっては独自の条例を作っていたりします。

もし、家を建てたい土地がそういった自治体によって治められているのであれば、その条例は守る必要があります。

 

関連記事:非線引き区域に家を建てるのは難しいでしょうか?

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投稿者プロフィール

山河直純
山河直純住宅不動産研究家
一級建築士受験資格保有。建築家が設計した住宅、築40年以上のヴィンテージマンション、ハウスメーカーの住宅などなど、住宅全般をこよなく愛しています。特に狭小住宅好き。

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