確認申請が必要なリフォームってどういうもの?
リフォームには確認申請が必要なものがあると言われたりします。
でも、その基準がいまいち分かりにくかったりします。
「主要構造部」とか「大規模」という言葉を使われても、
いまいち分かりませんよね。
そこで、
ここでは確認申請が必要なリフォームの基準について、
具体的に分かりやすくお話します。
増築する場合。
増築する場合には確認申請が必要です。
と思っておいたほうがいいです。
正確には、
10平米までの増築であれば、
確認申請は不要と言われたりします。
ただし、防火地域・準防火地域に指定されていない場合です。
東京都内などの建物が密集している場所は、
たいてい防火地域や準防火地域に指定されています。
都内の場合、
閑静な住宅街だとおもっていても、
大抵は準防火地域に指定されています。
増築する場合には、
確認申請が必要だと思っておいたほうがいいと思います。
柱や梁だけを残して、ほぼ新築にしようとする場合。
柱や梁だけを残して、
ほぼ新築にしてしまおうとするリフォームの場合、
確認申請が必要です。
柱や梁だけを残すということは、
外壁や内壁や、床などを取り除いてしまうということです。
そうすると、柱と梁だけが残ります。
実は、ほとんどの場合、
リフォームには確認申請が必要ありません。
ボロボロになった内壁だけを新しいものに交換するとか、
外壁のサイディングボードだけ新しいものに交換するとか、
ベコベコになった床材だけを新しいものに交換するとか、
水回りだけを新しいものに交換するとか、
そういった部分的なリフォームは確認申請が不要です。
でも、それを一気にやろうとすると、
確認申請が必要になってくるんですね。
事務所を住宅に変える場合。
住宅ではないものを、住宅に変える場合には、
確認申請が必要になります。
例えば、事務所を住宅に変えるリフォームの場合とかです。
倉庫を住宅に変えることもあるでしょうか。
そういった場合、確認申請が必要になってきます。
内装や設備交換ぐらいなら確認申請は不要です。
さきほども言いましたが、
内装や設備交換ぐらいなら確認申請というのは不要です。
外壁であっても、
外壁をすべて取り払って、
柱と梁を剥き出しにでもしない限り、
確認申請は必要ありません。
外壁といっても、
1層で構成されているわけじゃありません。
大抵の場合、
構造用の合板と、仕上材の、
2層で構成されています。
例えば、外壁にサイディングボードが使われているとします。
それは仕上材です。
その内側に、構造用の合板があります。
サイディングボードをすべて取り除いて、
新しいものに交換したとしても、
確認申請は必要ありません。
柱や梁は剥き出しになりませんからね。
屋根に関してもそうです。
屋根も2層になっています。
野地板と呼ばれる合板と、
その上を覆う仕上材の2層です。
ガルバリウム鋼板や瓦が仕上材ですね。
なので、瓦を全て交換したとしても、
確認申請は必要ありません。
野地板まですべてを交換する場合には、
確認申請が必要になってきます。
でも、そこまでするのであれば、
屋根だけでなく、外壁もリフォームするのではないでしょうか?
そして、内装も水回りもリフォームするのではないんでしょうか?
柱や梁だけを残して、
ほぼ新築みたいにリフォームをすることになる可能性が高いのではないでしょうか。
マンションの場合も確認申請は不要です。
ちなみに、マンションの場合には確認申請は不要です。
マンションは特別というわけじゃありません。
マンションの場合、増築したり、柱や梁だけを残すということができないからです。
マンションのベランダから床を伸ばして増築するとか、
かなり無理がありますよね。
マンションの場合には、増築ができません。
なので確認申請も不要です。
また、マンションの場合、柱や梁というものがありません。
自分の住戸の中には、
構造材と呼べるものがないんですね。
単なる空間です。
柱や梁は、
他の住戸との境目にあります。
マンションの部屋の中にも壁がありますが、
柱や梁が通っていない、仕切り板のようなものなんです。
なので、それをすべて取り除いてリフォームをおこなうとしても、
確認申請は不要なんですね。
ちなみに、マンションの場合は増築できないと言いましたが、
例外があります。
メゾネットの場合です。
2フロアに分かれている住戸ですね。
メゾネットの場合、吹き抜けがあったりします。
その吹き抜け部分に床を作ろうとすると、
増築になるので確認申請が必要になってきます。
まとめ
というわけで、確認申請が必要なリフォームについてお話しました。
増築する場合。
柱や梁だけを残して、ほぼ新築にしようとする場合。
事務所などを住宅に変える場合です。
内装や設備交換ぐらいなら確認申請が不要なことがほとんどです。
外壁の仕上材をすべて交換する場合だって、確認申請は不要です。
マンションの場合には確認申請は不要になります。
関連記事:リフォームなら固定資産税は上がらない?
関連記事:「リノベーション」と「リフォーム」は何が違うんでしょうか?
投稿者プロフィール
- 一級建築士受験資格保有。建築家が設計した住宅、築40年以上のヴィンテージマンション、ハウスメーカーの住宅などなど、住宅全般をこよなく愛しています。特に狭小住宅好き。
最新の投稿
- 2019.12.09税金・相続・法律「相続登記」と「所有権移転登記」の違いは何なんでしょうか?
- 2019.12.06住宅性能・住宅診断家は住まないと劣化するというのは本当なんでしょうか?
- 2019.12.06登記「表題登記(表示登記)」と「権利登記」はどう違う?
- 2019.12.06税金・相続・法律相続した不動産が未登記だった場合にはどうするのがいいんでしょうか?
家を高く売りたいなら知っておきたいこと
これだけは知っておいたほうがいいかもしれません。