準防火地域で木造3階建ての家を建てることはできる?

準防火地域に木造住宅を建てたいと思うと、2階建てまでで、500平米以内なら大丈夫と言われたりします。

それなら準耐火建築物としてではなく、防火構造にするだけで済むからです。

 

でも、3階建ての木造住宅を建てたい場合はどうなるんでしょうか?

 

木造3階建ても建てられます

準防火地域でも、木造3階建ての住宅を建てることはできます。

禁止はされていません。

 

ただし、求められる条件が2階建てまでの木造住宅と変わってきます。

準防火地域では階高や面積の広さによって求められる防火性の条件が変わってきます。

 

1番条件がゆるいのが2階建てまでで500平米未満の場合です。

「防火構造」を満たせば建築が許可されます。

 

防火構造というのは、お隣の家が火事になったとしても巻き添えにならないためのものです。

外壁と軒裏に30分は燃えない材料を使います。

 

次が、3階建てで500平米未満の場合です。

「技術的基準に適合した建築物」が求められます。

 

「技術的基準って何?」って思いますよね。

簡単に言うと、火事が起きたとしても簡単には崩れ落ちない構造が求められます。

 

2階建てまでなら、火事が起きたとしても2階から飛び降りるということがなんとか可能です。

怪我をするかもしれませんが、致命傷は避けられる可能性が高いです。

 

でも、3階から飛び降りるとなるとかなり危険ですよね。

ましてや、3階にいるときに家が燃えて崩れでもしたら大変です。

 

なので、3階建ての場合には、火事が起きたとしても家が簡単に崩れないように作られることが求められます。

 

構造材に「耐火集成材」を使う必要がでてきます

家が簡単に崩れないようにするために、木造3階建てでは構造材に「耐火集成材」が使われます。

 

木材というのは基本的に燃えやすいものですが、集成材として加工して燃えにくくしたものが耐火集成材です。

火にさらされても45分は燃えない性能と、燃えたとしても、燃え崩れることはない性能が求められます。

 

2階建てまでなら構造材は「無垢材」でもOKです

一方、2階建てまでの木造住宅であれば、準防火地域であっても構造材に無垢材を使うことも可能です。

 

無垢材というのは、切り出した木材のままなんの加工もしていないもののことです。

もっとも木の風合いを感じられるものです。

 

柱や梁が部分的にむき出しになる設計の場合には、無垢材が使われることも多くなります。

 

2階建てまでの場合には、防火構造が求められます。

防火構造というのは、お隣の火事から身を守るためのものですが、自身の火事に対しては特に条件は求められません。

 

まあ、屋根は瓦やスレートなどの不燃材で作る必要がありますが、家の中に使う材料については、特に防火性や耐火性は求められません。

 

準耐火建築物とは何が違うのか?

木造3階建てで家を建てたいと思うと、構造材に耐火集成材を使う必要があると言いました。

耐火集成材というのは、耐火建築物や準耐火建築物でも使われます。

 

準防火地域の場合、3階建てまでで500平米以上1500平米未満の場合、「準耐火建築物」として建てる必要があります。

また、4階建て以上、1500平米以上の場合には「耐火建築物」として建てる必要があります。

 

木造3階建てで耐火集成材を使うとなると、「準耐火建築物と同じなのではないか?」と思うかもしれません。

実は、ちょっと違いがあります。

 

外壁や軒裏は防火構造でも大丈夫です

準耐火建築物の場合、構造材だけでなく、外壁や軒裏にも耐火性のある材料が求められます。

火にさらされても45分は燃えずにいられる材料ですね。

 

一方、木造3階建ての「技術的基準に適合する建築物」の場合には、外壁や軒裏には耐火性は求められません。

防火構造でもいいんですね。

 

火にさらされても30分は燃えずにいられる材料で大丈夫です。

 

とはいえ、防火構造よりかは準耐火建築物に似ていることは確かです。

木造2階建てから3階建てに変更する場合には、結構ハードルは上がります。

 

まとめ

というわけで、準防火地域で木造3階建ての家を建てることはできるのかというお話をしました。

可能です。

 

ただ、構造材に耐火集成材を使う必要がでてきます。

火事になったとしても簡単には燃え崩れないようにするためです。

 

木造2階建ての場合には、構造材は無垢材でも大丈夫です。

 

耐火集成材を使うとなると、準耐火建築物と同じなんじゃないかと思うかもしれません。

確かに似ていますが、ちょっと違います。

 

木造3階建ての場合には、外壁や軒裏には耐火性は求められません。

防火構造でOKです。

 

関連記事:木造で耐火建築物を建てることって可能なんでしょうか?

関連記事:準防火地域でいう「技術的基準」ってどういうことなのか?

関連記事:法22条区域で木造3階建てを建てるのに規制ってあるんでしょうか?

 

投稿者プロフィール

山河直純
山河直純住宅不動産研究家
一級建築士受験資格保有。建築家が設計した住宅、築40年以上のヴィンテージマンション、ハウスメーカーの住宅などなど、住宅全般をこよなく愛しています。特に狭小住宅好き。

不動産屋に行く前に知っておいたほうがいいこととは?

家や土地を売るとなると、まずは不動産屋に足を運ぶと思います。

でも、いきなり行ってしまってもいいんでしょうか?



「不動産のことについて何も知らないからプロの不動産屋に売却を任せるんじゃないか!」と思うかもしれません。



でも、本当にそれでいいんでしょうか?



「無知は高くつく」

とよく言われます。



この言葉は、アメリカの100ドル紙幣に描かれている、

ベンジャミン・フランクリンの名言の一節です。



日本で言うなら福沢諭吉みたいな人でしょうか。



ベンジャミン・フランクリンは、

「教育が高くつくというなら、無知はもっと高くつく」

と言いました。



不動産についても同じです。

不動産の場合は取り扱う額が大きい分とくに高くつく傾向があります。



あなたが足を運ぼうとしている不動産屋は本当にあなたの味方なんでしょうか?



不動産屋に行く前に知っておいたほうがいいことをお教えします。