減価償却の概念を知れば自宅建物の査定額が予測できる?

土地の値段というのは、路線価を使ってある程度予測することができます。

でも、建物の場合はどうでしょうか?
路線価のようなものは用意されていません。

でも、減価償却という概念を使えば、ある程度は予測できるようになります。
一体、減価償却というのはどんなものなんでしょうか?

物には耐用年数があります

物には耐用年数があります。
すぐに壊れるものもあれば、かなり、長持ちするものもあります。

例えば、Tシャツ。
頻繁に着て洗濯を繰り返しているとだんだんとヨレてきますよね。

Tシャツの質にもよりますが、1年か2年ぐらいでダメになってしまうのではないでしょうか?

実は、Tシャツの耐用年数というのは法律によって2年と決められていたりします。
Tシャツの他にもYシャツとかスエットとかジーパンも2年です。

実際にはもっと長持ちすることもありますけどね。
でも、法律によって一応の耐用年数というのが決められています。

建物の耐用年数も決められています

実は、建物にも耐用年数が決められています。

洋服と同じで、耐用年数が経ったら必ずダメになるというわけではないのですが、法律によって一応の耐用年数が決められています。

何年ぐらいだと思いますか?

木造住宅の寿命は30年とかよく言われるので耐用年数も30年だと思うかもしれません。
でも、法隆寺みたいにものすごい長寿命な建物だってあります。

築1300年です。
木造なのにですよ?

一方、ヨーロッパの石で作られた建物は寿命が長いとも言われています。
イタリアの街並みは中世から変わっていません。

少なくとも外観はということですが。
ということは、やっぱり築1000年近くは経っているということです。

でも、そういった極端に長い耐用年数を持つ建物は例外です。
日本の建物の耐用年数はそれほどには長くありません。

木造住宅の場合には22年です

木造住宅の場合には耐用年数は22年になります。
「えッ、そんなに短いの?」って思うかもしれません。

そんなに短いんです。

よく言われている30年とかよりもだいぶ短いですよね。
築22年というと、子供が生まれて大学を卒業する頃には、その家は寿命を迎えるということになります。

かなり短いのではないでしょうか?
ただ、あくまでも法律で決められた耐用年数になります。

実際のところは、22年以降も住み続けることが多いのではないでしょうか?
築40年とか50年以上の木造住宅も結構あります。

コンクリート造の場合には47年です

コンクリート造の場合には耐用年数は47年になります。
木造住宅の2倍以上ですね。

とはいえ、ヨーロッパの石造りの建物が100年以上保つことを考えると、ちょっと短いのではないかなとも思います。
こちらも、実際のところは耐用年数を迎えても住み続けられることが多いのではないでしょうか?

コンクリート造の個人宅もありますが、コンクリート造で多いのはやはりマンションなどの集合住宅です。
ヴィンテージマンションと呼ばれるマンションは築47年以上経っているものもあります。

耐用年数をかけて段々と価値が減っていくということ

減価償却というのは、耐用年数をかけて段々と物の価値を減らしていきましょうという考え方です。
実際のところはビジネスで経費として計上するために減価償却という概念が使われます。

例えば、会社で車を購入したら、その年に全額を経費にできるわけではなくて、6年間かけて少しずつ経費にしていきます。
車の耐用年数は6年と決められているからです。

会社で建物を購入したときも同じです。
コンクリート造であれば47年かけて少しずつ経費にしていくことになります。

実際のところは、減価償却といっても定額法とか定率法とか新旧の法律があったりと、いろいろと細かい注意点があります。

でも、もっとも単純な考え方は、購入した額を耐用年数で割って、1年ごとに価値を減らしていくというものです。
自宅建物の価格を予測するぐらいならそれでいいのではないかなと思います。

築22年の木造住宅には価値がない?

木造住宅の耐用年数は22年です。
ということは、築22年経ってしまった木造住宅には価値がないということなんでしょうか?

そうなんです。
法律的には価値がないということになります。

0円にすることはできないので、1円ということですね。

まあ、その建物がいつ建てられたかにもよりますけどね。
2007年をまたいで減価償却についての法律が変わるからです。

でも、ここでは単純化するために、耐用年数を迎えたら価値が1円になることとしてお話します。

築22年を迎えた木造住宅は価値が1円になります。
「法律上は」ということですけどね。

実際に売買がおこなわれるときには1円以上の価値で売買されることも少なくはないです。

「築22年以上経っているけれども、まだまだ使えそうだしこの家が欲しい!」という人が多ければ、法律上は価値が1円であっても、実際には数百万円とかで売れることもあります。

場合によっては買った時の値段よりも高く売れることもあるかもしれません。

例えば、法隆寺。
築1300年以上ですあ売買するとなるといくらになるでしょうかね?

築年数を重ねるごとに価値が増しているのではないでしょうか。

新築時の価格と築年数が分かれば今の価格がわかります

今の自宅建物の価格は、新築時の価格と築年数が分かればザックリと計算することができます。

例えば、新築時に2200万円だったとします。
木造住宅です。
耐用年数は22年です。

そして、今は築15年だとします。
そうすると、その家は1年で100万円ずつ価値が減っていくことになります。

築15年だとすると、1500万円分の価値が減ったことになります。
残りは700万円です。

これが、今の価格になります。

簡単ではないですか?
まあ、これはかなり大雑把な計算なので、もっと正確に減価償却をおこなおうとすると違う数字になると思います。

ただ、査定額が高いか安いかの基準として使う分には役に立つのではないかなと思います。

ちなみに、新築には「新築プレミアム」というものがあります。
実際の価値の1割か2割ほど価格に上乗せされるんですね。

なので、単純に新築時の価格で減価償却していくと、実際の価値よりも少し高く数字がでてくるかもしれません。

先程の例で言えば、700万円とでましたが、実際のところは650万円ぐらいかもしれません。
そこらへんは考慮しておきましょう。

まとめ

というわけで、減価償却の概念を知れば自宅建物の査定額が予測できるのかというお話をしました。

予測することができます。
ザックリとですけどね。

物には耐用年数があります。
建物にも耐用年数があります。

木造住宅は22年。
コンクリート造は47年です。

建物の価値は、耐用年数分をかけて段々と減っていきます。

購入したときには2200万円だった木造住宅は、1年ごとに100万円ずつ価値が減っていくということですね。
築22年経つと法律上の価値は1円になります。

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投稿者プロフィール

山河直純
山河直純住宅不動産研究家
一級建築士受験資格保有。建築家が設計した住宅、築40年以上のヴィンテージマンション、ハウスメーカーの住宅などなど、住宅全般をこよなく愛しています。特に狭小住宅好き。