家の売却価格の相場を自分で調べるにはどうすればいい?

家の売却価格の査定は不動産会社にしかできないと思っていませんか?

 

もし、そうだとすると、不動産会社の査定額が高いか安いかの判断が自分ではできないことになります。

それによって損をすることもあるかもしれません。

 

実は、家の売却価格の相場を自分で調べるということは可能です。

 

固定資産税は支払っていますか?

固定資産税って支払っていますか?

 

家を売却したいということは、当然のことながら支払っていると思います。

毎年、住民税のように納付書が送られてくると思います。

 

その内容をじっくりと見てみたことはありますか?

 

人によっては、支払額しかチェックしていないかもしれません。

でも、固定資産税の納付書には「固定資産税評価額」というものが記載されています。

 

この数字を使って家の売却価格を逆算することができるんですね。

 

固定資産税の額はどうやって決まるのか?

固定資産税の額というのはどうやって決まるんでしょうか?

 

簡単に言えば、固定資産税評価額の「1.4%」が固定資産税になります。

住む場所によっては固定資産税の他に都市計画税というものが課税されます。

 

都市計画税のほうは「0.3%」です。

 

例えば、固定資産税評価額が1000万円だとします。

そうすると、固定資産税の額はその1.4%の14万円、都市計画税はその0.3%の3万円になります。

 

合計で17万円の支払いということですね。

 

でも、固定資産税評価額ってどうやって決められているんでしょうか?

 

行政によってあなたの家の価値は決められています

実は、あなたの家の価値というのは行政によって決められています。

「あなたの家(土地と建物)の価値はいくらです!」ということを行政側で決めているんですね。

 

結論から言えば、固定資産税評価額というのは家の価値の約7割ほどに設定されます。

 

例えば、行政によって家の価値が1000万円と決められていたならば、固定資産税評価額はその7割の700万円になるということですね。

 

固定資産税評価額を見て「家を買った値段よりもだいぶ安いなあ」って思ったことはありませんか?

それは、固定資産税評価額というのは本来の価値の約7割ほどに設定されているからです。

 

さらに言えば、行政によって家の価値が決められていますが、その価格で売れるというわけではありません。

株価と同じで、欲しい人が多ければ本来の価値よりも値段が上がっていくし、欲しい人が少なければ、本来の価値よりも値段が下がっていきます。

 

「家の価値」×「0.7」×「0.014」=「固定資産税」です

計算式にするとこうなります。

「家の価値」×「0.7」×「0.014」=「固定資産税」です。

 

もっと簡単に言えば、固定資産税評価額を0.7で割ると家の価値が計算できます。

 

例えば、固定資産税評価額が1000万円だったとします。

その数字を0.7で割ると約1428万円になります。

 

この数字が、行政が決めているあなたの家の価値になります。

 

どうでしょうか?

しっくりくるでしょうか?

 

ちなみに、固定資産税は土地と建物の2つに分かれます。

それぞれ別々に計算するのですが、土地の固定資産税評価額には注意が必要です。

 

土地の固定資産税だけは1/6に減税されているので注意です

小規模住宅の特例というものがあります。

 

延床面積200平米以下の家の場合、その敷地である土地の固定資産税は1/6に減税されるというものです。

結構大きいです。

 

例えば、行政によって3000万円と評価されている土地があったとします。

固定資産税評価額はその7割の2100万円になります。

 

そこからさらに固定資産税を計算すると29.4万円になります。

 

でも、その土地の上に延床面積200平米以下の家が建っているのであれば、固定資産税の額が1/6に減税されるんですね。

つまりは、4.9万円になります。

 

そして、固定資産税の納付書では、土地の固定資産税評価額そのものも1/6になっているはずです。

先程の例で言えば、本当なら2100万円のところが350万円の固定資産税評価額になっているということです。

 

なので、土地の価値を計算するときには、固定資産税評価額を6倍にすることを忘れないでください。

 

ちょっとシミュレーションをしてみます

ここで、ちょっとシミュレーションをしてみましょう。

 

土地の固定資産税評価額が600万円、建物の固定資産税評価額が800万円だとします。

この場合、家の価値はどれくらいになるでしょうか?

 

まずは、土地の固定資産税評価額を6倍にします。

(家の延床面積が200平米以下の場合です)

 

3600万円になります。

 

その数字に建物分の800万円を足します。

合計4400万円になります。

 

その数字をさらに0.7で割ります。

 

約6285万円になりました。

 

行政によって、あなたの家は約6285万円と評価されているということですね。

実際に家を売却する場合も、この数字から大きくズレるということはあまりないはずです。

 

そして、不動産会社の査定額が高いか安いかの判断基準にもなると思います。

 

土地の価値だけなら「路線価」を使う方法もあります

固定資産税を使った家の価値の調べ方をお話しましたが、土地の価値だけを調べるなら「路線価」を使うという方法もあります。

 

路線価というのは相続税を計算するときに使われるものです。

固定資産税の場合には、本来の価値の7割ほどで計算されましたが、相続税の場合には8割ほどで計算されます。

 

路線価というのは、すでに8割ほどで計算された数字が記載された地図のようなものです。

 

「この道路に面している土地であれば、1平米あたり〇〇万円です」ということが地図上でわかるものです。

国税庁のWebサイトで公開されています。

 

例えば、路線価で計算すると3000万円の土地であれば、本来の価値は3750万円ほどということです。

 

建物の価値はどうやって計算する?

土地だけなら路線価を使うことができます。

でも、建物の価値を知りたい場合にはどうすればいいんでしょうか?

 

建物というのは土地のように不変のものではありません。

家によって劣化具合が違いますよね。

 

雨漏りしている家の場合には、構造材の耐久性も落ちている可能性があります。

当然のことながら、家の価値に直結します。

 

ココらへんは、個別に建物をチェックしないとわからないことなのですが、大雑把に「減価償却」という概念を使って計算するということができます。

 

建物(木造住宅)の価値は22年でほぼ0円になります

木造住宅というのは耐用年数が22年と決められています。

行政によってです。

 

つまりは、築22年以上たった木造住宅というのは価値がほぼ0として扱われるんですね。

 

こういった概念のことを「減価償却」と言います。

 

22年間かけて、少しずつ家の価値が下がっていくという考え方のことです。

ちなみに、コンクリート造の場合には耐用年数は47年になります。

 

「新築時の価格」÷「22」×「残り年数」=建物の価値です

例えば、新築時の建物の価格が2200万円だったとします。

 

木造住宅の場合は、耐用年数が22年です。

1年ごとに100万円ずつ価値が下がっていくことになります。

 

今、築15年だとすると、残りの耐用年数は7年です。

 

そうなると、今の家の価値は700万円ということになります。

700万円の価値が残っているという感じですね。

 

ただ、新築の家というのは、新築プレミアム価格になっていることが多いです。

 

本来の家の価値よりも2割ほど高くなっていることが多いです。

それがハウスメーカーの利益になってたりするんですけどね。

 

なので、新築時の購入価格でこの計算をすると、固定資産税を使って計算するときよりも、家の価値が高くなる傾向があります。

 

まとめ

というわけで、家の売却価格の相場を自分で調べる方法についてお話しました。

 

固定資産税の評価額を使って家の価値を計算するという方法があります。

 

あなたの家の価値というのは、行政によって決められています。

(それが売却価格になるというわけではありませんが)

 

その価値を元に、固定資産税の額が決められます。

 

なので、固定資産税や固定資産税評価額から家の価値を逆算することが可能なんですね。

 

固定資産税評価額は本来の価値の7割ほどに設定されます。

そして、固定資産税評価額の1.4%が固定資産税になります。

 

ただ、土地の固定資産税は小規模住宅の特例によって1/6に減税されていることがほとんどなので逆算するときは注意しましょう。

 

土地だけの価値を知りたいという場合には、固定資産税以外にも、路線価を使った方法もあります。

路線価は本来の価値の8割ほどに設定されています。

 

また、建物の価値を知るには減価償却の概念を使うという方法があります。

 

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投稿者プロフィール

山河直純
山河直純住宅不動産研究家
一級建築士受験資格保有。建築家が設計した住宅、築40年以上のヴィンテージマンション、ハウスメーカーの住宅などなど、住宅全般をこよなく愛しています。特に狭小住宅好き。