不動産売買契約を破棄(解除)した場合、仲介手数料はどうなる?

不動産売買契約を破棄した場合、仲介手数料ってどうなるんでしょうか?

例えば、「やっぱり、買いません」とか「やっぱり、売りません」という場合、手付金を放棄しなければいけなかったり、違約金や損害賠償金を支払う必要があります。

ただ、仲介手数料というのは、買主や売主に支払うものではなく、仲介してくれる不動産会社に支払うものです。売買が成立しないことになる場合、仲介手数料というのはどうなるんでしょうか?

全額支払うことになると思っておいたほうがいいです。

全額支払うことになると思っておいたほうがいいと思います。例え、売買が成立しなかったとしてもです。

でも、仲介業者次第です。

でも、仲介業者次第だとも言えます。

というのも、不動産売買契約が破棄になったとき、仲介手数料はどうなるのかということについては、宅建法では何も定められていないからです。手付金や、違約金、損害賠償金については宅建法で定められています。上限は何%までとか定められています。

仲介手数料も上限は3%+消費税までと決められてはいますが、不動産売買契約が破棄になったとしても、支払うこととか、支払う必要はないとか、そういったことは宅建法では定められていません。

関連記事:仲介手数料を支払うタイミングっていつなんでしょうか?

場合によっては、半額や無料になることもあるかもしれません。

なので、基本的には、あなたと不動産会社の間での話し合いによって決まると言えます。

ただ、不動産売買契約書を締結したということは、不動産会社はきちんと仕事をやり遂げたということでもあります。もちろん、引き渡しまで仕事は続くのですが、9割ほどの仕事は終えたと言っても過言じゃありません。

なので、不動産売買契約書を締結したあとで、破棄されるということは、不動産会社にとっては大きなショックになります。手付解約期間内なら、まだダメージは少ないかもしれません。でも、手付解約期間を過ぎてからの解約となると、大きなショックを受けるでしょう。

なので、不動産売買契約書を破棄する場合には、売買が成立しなくなるとしても、仲介手数料は支払うことになると思っておいたほうがいいです。

ただ、不動産会社によっては、仲介手数料を半額にしてくれることもあるかもしれません。場合によっては無料になることもあるかもしれません。

もし、あなたがその不動産会社にとってお得意様とかであれば、そういったこともあるかもしれません。ただ、あまり期待はしないほうがいいと思います。

ただし、手付金は還ってきません。

ただ、当然ですが、手付解約期間内に解約したとしても、手付金は還ってくることはありません。手付金は、売主に没収されることになります。

それならば、まだ良いほうです。もし、手付解約期間を超えてからの破棄の場合、手付金に加えて違約金や、場合によっては損害賠償金も支払わなければいけなくなります。

そして、仲介手数料も支払わなければならない可能性は高いです。

もしくは、2倍にして支払う必要があります。

もし、あなたが売主側の場合には、手付金を2倍にして買主に返さなければいけません。

もちろん、手付解約期間を超えているならば、違約金や損害賠償金も発生します。良いことはひとつもありません。不動産売買契約書を破棄するということは、そういうことです。

多くの関係者に対して迷惑をかけることにもなります。

なので、不動産売買契約書を締結する場合には、本当に契約しても良いのか、きちんと決断してから締結することにしましょう。「とりあえず契約しておくか」という気持ちだと、後々、後悔することになるかもしれません。

関連記事:手付金の目的は?手付金の金額を決める前に知っておきたいこと

まとめ

というわけで、不動産売買契約書を破棄した場合には、仲介手数料はどうなるのかというお話をしました。

支払うことになると思っておいたほうがいいと思います。とはいえ、不動産会社次第だとも言えます。場合によっては、半額になったり無料になることもあるかもしれません。

とはいえ、不動産売買契約書を破棄すると、手付金は絶対に還ってきません。場合によっては、違約金や損害賠償金も支払わなければいけないかもしれません。

不動産売買契約書を締結するときには、きちんと覚悟を決めてからおこなうようにしたほうがいいかもしれません。

投稿者プロフィール

山河直純
山河直純住宅不動産研究家
一級建築士受験資格保有。建築家が設計した住宅、築40年以上のヴィンテージマンション、ハウスメーカーの住宅などなど、住宅全般をこよなく愛しています。特に狭小住宅好き。

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