網なしガラスを使用した防火窓ってあるんでしょうか?

防火地域や準防火地域に家を建てようとすると、延焼のおそれのある部分には防火窓を使わなければいけません。

 

でも、防火窓って網入りガラスを使ったものがほとんどです。

リビング・ダイニングの窓が網入りガラスだとちょっと気になってしまいますよね。

 

防火窓でも、網なしガラスを使ったものってあるんでしょうか?

 

網なしガラスの防火窓はあります

結論から言えば、網なしガラスを使った防火窓はあります。

2017年にYKKAPから発売されました。

 

「防火窓Gシリーズ」というのがそうです。

網なしガラスを使った防火窓になっています。

 

とはいえ、防火窓Gシリーズが登場するまでは、防火窓というとすべての製品が網入りガラスでした。

なので、防火窓=網入りというイメージがいまでもとても強いです。

 

網入りガラスしか選択肢がない時期に建てられた建物には、やはり網入りガラスが使われていることが多いですしね。

 

ビル用の網なしガラスを個人宅に使うという方法もあります

2017年までは、すべての防火窓が網入りだったとお話しましたが、それは個人宅用の防火窓に限った話です。

 

実は、2017年以前もビル用には網なしガラスの防火窓が存在しました。

例えば、ビルのエントランスまわりに網入りガラスを使うと見栄えがあまりよくないですからね。

 

建築家によっては、個人宅にビル用の透明なガラスを使った防火窓を使うということがあります。

今でも、網なしの透明なガラスを使った防火窓は選択肢が少ないので、ビル用のものを使うという人は少なくないと思います。

 

ただし、値段がちょっと高いです

個人宅用でもビル用でもそうなのですが、網なしの透明ガラスを使った防火窓というのは値段がちょっと高いです。

 

通常の網入りガラスを使ったものに比べるとその値段は2倍近くになるのではないでしょうか?

網入りの掃出し窓が10万円だとすれば、網なしのものは20万円という感じです。

 

1箇所だけならいいのですが、それが家全体となると100万円ほど値段が変わってくるということもあります。

 

防火シャッターをつければ防火窓にする必要がなくなるけれども

窓ガラスを透明にする方法は他にもあります。

 

防火シャッターを利用すれば、窓を防火仕様にする必要はなくなります。

防火窓じゃなくていいのであれば、普通の透明ガラスを使った窓を利用することができます。

 

ただし、防火シャッターというのは家の外観に大きな影響をあたえます。

人によっては受け入れがたいほどの影響をあたえるのではないかと思います。

 

シャッターってカーテンロールのように、上で巻き取るように収納する仕組みになっています。

なので、シャッターの上の部分はボコッと出っ張ったようになっているんですね。

 

なので、防火シャッターをとりつければ、窓ガラスは透明になってスッキリするけれども、家の外観はあまり良くなくなるという感じになります。

 

「だったら網入りガラスで我慢するかあ」という人も少なくないはずです。

 

防火窓じゃなくてもいいように設計を工夫することも大事です

窓ガラスを透明にする方法はもうひとつあります。

それは、延焼のおそれのある部分をコントロールするという方法です。

 

防火窓というのは延焼のおそれのある部分に設置する必要があります。

簡単に言えば、お隣の家が火事になったときに、火があたる可能性がある部分ですね。

 

もし、延焼のおそれがないのであれば、防火窓にする必要はないんです。

 

延焼のおそれのある部分というのは、1階は境界線から3メートル、2階以上は5メートルと決められています。

敷地が10メートル×10メートルの場合、2階部分はほとんど延焼のおそれのある部分になってしまいます。

 

でも、窓の前に壁があればどうでしょうか?

お隣の火は壁にあたって、直接窓にはあたりません。

 

そういう場合には、その窓は延焼のおそれのある部分ではなくなります。

 

なので、設計を工夫することによって、例えば、リビング・ダイニングの窓だけは防火窓にしなくていいようにするということが可能です。

間取りが決まっているハウスメーカーの場合には難しいかもしれませんが、建築家などに設計を頼めば上手くやってくれるかもしれません。

 

まとめ

というわけで、網なしガラスを使った防火窓はあるのかというお話をしました。

 

あります。

YKKAPから発売されています。

 

「防火窓Gシリーズ」というのがそうです。

また、ビル用にも網なしガラスを使った防火窓があります。

 

ただ、値段が高いのがネックです。

網入りのものに比べて2倍ほどになるのではないでしょうか。

 

網なしの透明ガラスを使いたいなら、防火シャッターをとりつけるという方法もあります。

防火シャッターの内側の窓は防火窓にする必要がなくなります。

 

普通の透明な窓をとりつけることができます。

 

また、家の設計を工夫することによって、リビング・ダイニングの窓だけは防火窓にしなくてもいいようにするということも可能です。

 

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投稿者プロフィール

山河直純
山河直純住宅不動産研究家
一級建築士受験資格保有。建築家が設計した住宅、築40年以上のヴィンテージマンション、ハウスメーカーの住宅などなど、住宅全般をこよなく愛しています。特に狭小住宅好き。

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