土地の合筆登記は、なぜ、測量が不要なんでしょうか?
2つ以上の土地を1つにまとめることを合筆登記と言います。
土地面積に関わることですから、
「合筆登記をおこなうのには測量が必要なのではないか?」
と思うのではないでしょうか。
事実、1つの土地を2つ以上の土地に分割する、
分筆登記では測量が必要です。
でも、合筆登記の場合には測量不要なんですね。
それはなぜなんでしょうか?
すでに面積が決まっているからです。
簡単に言えば、
すでに面積が決まっているからです。
2つの土地を合筆登記するということは、
2つの土地がすでに登記されているということです。
土地が登記されるときには、
その土地面積(地積)も記載されます。
登記された面積を合計するだけ。
すでに、土地面積が分かっている、
2つの土地を合筆登記する場合には、
土地面積を合計するだけでいいんですね。
例えば、
土地Aの地積が100平米、土地Bの地積が150平米だった場合、
土地Aと土地Bを合筆登記する場合には、
この2つの土地の地積を合計するだけでいいんです。
100+150で250平米ですね。
ちなみに、土地を合筆登記すると、
新たに土地Cが生まれるというわけじゃありません。
基本的に、
地番が大きい方が、
地番が小さい方に吸収されるかたちになります。
例えば、土地Aの地番が7番、土地Bの地番が8番だったとしましょう。
合筆登記すると、
土地Bの8番は閉鎖され、
土地Aの7番が残ります。
土地Cとして新しい番号が振られるわけではありません。
ただし、実際の面積と違う可能性は大いにあります。
合筆登記は、
すでに記録されている土地面積を合計するだけでいいのですが、
実際の土地面積と違う可能性は大いにあります。
基本的に、
測量された時代が古くなるごとに、
測量の精度は落ちます。
今はGPSなどの精密機器もあります。
絶対座標で測量することが可能です。
でも、昔は、隣地や道路との相対的関係性での測量でした。
なので、正確に土地面積を測るということが難しかったんですね。
ズレが大きい場合には、登記上の土地面積と、
実際の土地面積が5%ほど違っていることもあります。
正確にしたいなら、合筆した後に地積更正登記が必要です。
もし、
正確に土地面積を測りたいという場合には、
合筆登記をした後に、地積更正登記が必要です。
地積更正登記というのは、
土地を測量し直して、
すでに登記されている地積を書き換えることを言います。
当然のことながら、測量をする必要がでてきます。
合筆登記の後でなくて、
合筆登記と地積更正登記を、
同時に申請するということも可能です。
合筆登記なら自分だけでおこなうことも可能です。
ちなみに、ただ単に、
合筆登記だけをおこないたいという場合、
自分だけでおこなうことも可能です。
測量が必要な場合には、
土地家屋調査士などにお願いすることになります。
でも、合筆登記は測量不要なので、
自分で登記をおこなってしまうということが可能です。
法務局のホームページに、
合筆登記の申請書のPDFも用意されています。
記載例も用意されています。
添付資料として、
土地の権利証や、印鑑証明書や、本人確認書類が求められますが、
十分に自分で用意できると思います。
外部リンク:不動産登記の申請書|法務局
まとめ
というわけで、
合筆登記の場合には、
なぜ、測量が不要なのかというお話をしました。
すでに、土地面積が決まっているからです。
合筆したい2つ以上の土地面積を合計するだけで済んでしまいます。
ただし、実際の土地面積とズレてしまう可能性というのは大いにあります。
もし、登記上の土地面積を正確にしたいという場合には、
合筆登記と合わせて地積更正登記も必要になってきます。
ちなみに、測量不要の合筆登記なら、
自分だけでおこなうということも十分に可能です。
関連記事:地積更正登記はするべきか?しないべきか?
投稿者プロフィール
- 一級建築士受験資格保有。建築家が設計した住宅、築40年以上のヴィンテージマンション、ハウスメーカーの住宅などなど、住宅全般をこよなく愛しています。特に狭小住宅好き。
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