隣地(他人)の水道管が自分の土地の敷地内にあるのですが?

お隣の家の水道管が、

自分の土地の敷地内を通っているということ。

 

稀にあります。

 

江戸時代から住まれていたような地域に多いでしょうか。

 

そんな場合、どうするのがいいんでしょうか?

 

土地を売却するつもりなら移設してもらいましょう。

もし、土地を売却するつもりなら移設してもらいましょう。

 

自分の敷地内を通っている水道管を撤去してもらって、

お隣さんの敷地内を通るように、

新たに水道管を設置してもらいましょう。

 

そうしないと、土地を売ることは難しいです。

 

わざわざ、他人の水道管が敷地内を通っているような土地を買う人はいるでしょうか?

 

家を建てるのには、

土地を掘る必要があります。

 

基礎コンクリートを打つために必要です。

 

でも、地面の下に水道管が通っているとなると、

自由に土地を掘ることはできないでしょう。

 

水道管を避けて掘らないといけません。

 

ただし、地役権には注意です。

ただし、地役権には注意が必要です。

 

地役権というのは、

その土地を通行しても良いという権利です。

 

土地というのは、道路に面している必要があります。

 

でも、稀に、道路に面していない土地というのがあります。

袋地と呼ばれたりしますね。

 

そういった土地というのは、

他人の土地を通らない限りは、

道路にアクセスすることができません。

 

なので、周りの土地の所有者にお願いするわけです。

 

「あなたの土地の一部を通行してもいいでしょうか?」ということを。

 

「いいよ」となると、

一般的に、

通行許可書、通行許諾書というものを書いてもらうことになります。

 

でも、それよりもさらに進んだものが「地役権」です。

 

地役権の場合には、

通行しても良いという権利を登記します。

 

通行許諾書などの場合には、

2者の間だけの決まりごとです。

 

もし、土地を売ることになって所有者が変わるような場合には、

その権利は無効になります。

 

でも、地役権の場合には、

例え、所有者が変わったとしても、

その権利は残るんですね。

 

あなたの土地、

地役権が登記されてはいないでしょうか?

 

設定されている場合、隣人に移設を要求することはできません。

あなたの土地に地役権が設定されている場合、

お隣の家の水道管がその土地の下を通っていたとしても、

「移設して」とは言えないんです。

 

自分の土地なんですけどね。

 

そして、あなたがその土地を第3者に売ったとしても、

新しい所有者は、お隣さんに対して、

「移設して」とは言えません。

 

ちなみに、地役権はなく、通行許諾書だけの場合には、

新しい所有者は、お隣さんに「移設して」と言うことができます。

 

隣地の水道管が通っている状態で売却しなければいけないということ。

もし、地役権が設定されている場合、

お隣さんの水道管が敷地の下を通っている状態で、

土地を売らなければいけないということです。

 

どうしても、水道管を移設してもらいたいという場合には、

地役権を解除してもらうことになるのですが、

 

地役権がないことには、

お隣さんは道路から自分の土地にアクセスできなくなってしまいます。

 

解除してもらうことは難しいでしょう。

 

ちなみに、移設費用には50万円以上かかることが多いです。

袋地でもなく、

地役権が設定されているわけでもなければ、

お隣さんに水道管の移設を要求することができます。

 

ちなみに、水道管の移設には約50万円ほどかかることが多いと思います。

 

これは、水道管の長さによります。

だいたい、1メートルあたり1.5万円ほどかかることが多いと思います。

 

水道管を設置するときも、撤去するときもです。

 

例えば、水道管を10メートル新設して、

20メートル撤去したとします。

 

合計30メートルです。

45万円になります。

 

だいたい50万円ということですね。

 

なので「移設して」と言っても、

金銭的にすんなりとは受け入れてもらえない可能性もあります。

 

そこは根気です。

 

土地を売るためにどうしても移設してもらいたいという場合には、

場合によっては折半してあげてもいいかもしれません。

 

まとめ

というわけで、

お隣の家の水道管が、

自分の敷地を通っている場合にはどうすればいいのか、

というお話をしました。

 

稀にあります。

 

土地を売るのであれば、

移設してもらうのがいいです。

 

ただし、地役権が設定されている場合には注意です。

お隣さんに対して「移設して」とは言えません。

 

お隣さんが袋地で、

地役権が設定されているというわけではなければ、

お隣さんに移設をお願いしましょう。

 

移設の費用にはだいたい50万円ほどかかります。

 

関連記事:水道管の移設工事にはどれくらいの費用がかかる?

 

投稿者プロフィール

山河直純
山河直純住宅不動産研究家
一級建築士受験資格保有。建築家が設計した住宅、築40年以上のヴィンテージマンション、ハウスメーカーの住宅などなど、住宅全般をこよなく愛しています。特に狭小住宅好き。

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