ハウス・リースバックを利用するべきはどんな人?
ハウス・リースバックを利用するべきはどんな人なんでしょうか?
「ハウス・リースバックって最近良く聞くんだけれどどんなサービスなんだろう?もしかしたら普通に家を売却にだすよりもお得になるんだろうか?ハウス・リースバックはどんな人に向いているのか詳しく知りたい。」
そう思うのなら、ぜひ最後まで読んでみてください。
ハウス・リースバックとは?
まず、ハウス・リースバックというのはどういうサービスなのかということについてお話します。
家を売却した後も、その家に賃貸として住み続けることができます
ハウス・リースバックというのは、家を売却した後も、その家に賃貸として住み続けることができるサービスのことです。
家を売却すると普通はその後にその家に住み続けることはできません。売却した後は買主がその家に住むことになるのが普通です。そうなると、家を売却する前に、次に住む家も決めておかなければいけないですし、引越しをする必要もあります。
そんな問題点を解消するのがハウス・リースバックなんです。ハウス・リースバックは株式会社ハウスドゥが会社としてあなたの家を買取ります。そして、買取ったうえで賃貸物件としてあなたにその家を貸し出します。
もっと詳しく言うと、ハウスドゥがあなたの家を2500万円で買取ります。それと同時に、ハウスドゥはあなたにその家を月額20万円の賃貸物件として貸し出します。あなたは、家を売却することで得た2500万円の中から、毎月の家賃を支払っていきます。
これがハウス・リースバックの仕組みです。あなたは家を売却した後も、その家に賃貸として住み続けることができるんです。
ハウスドゥの登録商標です
ちなみに、「ハウス・リースバック」というのは株式会社ハウスドゥの登録商標です。ハウスドゥ以外の会社が同様のサービスをおこなうときは、ただ単に「リースバック」と言ったりします。
どんな人にハウス・リースバックは向いているのか?
ハウス・リースバックはどんな人に向いているんでしょうか?
ハウス・リースバックは家を売却した後にも、その家に住み続けることができる便利なサービスだと思うかもしれませんが、向いている人と向いていない人がいます。
家を売ったあとも今の家に住み続けたい人
ハウス・リースバックが向いているのは、家を売った後も今の家に住み続けたいという人です。思い出の家なのでそう簡単には手放したくないという人ですね。
ハウス・リースバックが気になるということは、なにかしらの事情で家を手放さなくてはならないのかもしれません。家の売却を検討しているのではないでしょうか。
新しい家に住み替えるために家を売却するのであれば、特にハウス・リースバックを利用する必要はありません。だって、普通に家を売却して、その資金で違う家を買えばいいんですから。
でも、今の家に愛着があるのであればそうはいきません。家を売却してまとまった資金を得ながらも、今の家に住み続けることができるのはハウス・リースバックの大きな特徴です。
子どもが卒業するまで学区を変えたくない人
子どもが小中学生だという場合、引越しをすると学区が変わって転校しなければいけなくなったりもします。せっかくできた友達とも別れなければならなくなったりします。
親としては心苦しく思うかもしれません。そんなときにもハウス・リースバックが役に立ちます。子どもが学校を卒業をするまでは、今の家に賃貸として住み続けることができるからです。
早く家を売却したい人
家を早く売却したいという人にも向いています。仲介で家を売却しようとすると、なかなか買主が見つからない可能性もあります。家が売れるまでに6ヶ月とか12ヶ月とかかかる場合もあります。
ハウス・リースバックでは家を買取るのはハウスドゥなのですぐに売却することができます。支払いも現金一括で支払われます。急いでまとまった資金が必要な場合はハウス・リースバックという選択肢もありかもしれません。
成約してから20日〜40日で支払いが完了するようです。
家を高く売りたい人には向いていません
ハウス・リースバックが向いていない人もいます。家をなるべく高く売りたいという人にはまったく向いていません。このことは、ハウス・リースバックのデメリットの項目で詳しくお話したいと思います。
ハウス・リースバックのメリットは?
ハウス・リースバックのメリットについてリストアップしました。
- 同じ家に住み続けることができるのが最大のメリット
- 引越しをしなくてもいい
- 約40日で現金一括で支払いしてもらえる
- 固定資産税がかからなくなる
- どんな物件でもリースバックが可能
- 近所の人に家を売却したことを知られずに済む
- 買い戻しすることができるけれども。。
同じ家に住み続けることができるのが最大のメリット
さきほどからもお話していますが、ハウス・リースバックの最大のメリットは家を売却した後も、その家に賃貸として住み続けることができるということです。
引越しをしなくてもいい
同じ家に住み続けることができるということは、引越しをしなくてもいいということです。
引越し代って時期によってはかなり高額になります。3月4月の繁忙期になると20万円や30万円かかることも珍しくはありません。
20日〜40日で現金一括で支払いしてもらえる
さきほどもお話しましたが、ハウス・リースバックは支払いが完了するまでの時間がとても短いです。成約してから20日から40日の間で支払いが完了します。しかも現金一括での支払いです。
急いでまとまったお金が必要な人にとっては有り難いサービスかもしれません。
固定資産税がかからなくなる
ハウス・リースバックでは家を売却します。当然のことながら家の所有権はあなたではなくなるので固定資産税はかからなくなります。ここらへんはハウス・リースバックならではのメリットというよりも家を売却することのメリットとも言えます。
どんな物件でもリースバックが可能
後ほど詳しくお話しますが、ハウス・リースバックに似たサービスとしてリバースモーゲージというものがあります。リバースモーゲージでは、土地付きの戸建て住宅でなければ利用できないなどの制限があったりします。マンションでは適用できないことも多いです。
ハウス・リースバックでは、土地付きの戸建て住宅はもちろん、マンションもOKです。もっと言えば、工場とか事務所などの物件でもOKです。どんな物件であってもハウス・リースバックを利用することができます。
近所の人に家を売却したことを知られずに済む
学校に通っている小中学生がいる場合、家を売却したことを近所の人に知られたくないこともあるかもしれません。
ハウス・リースバックであれば、ハウスドゥが直接家を買取ってくれます。家が売りにでているという情報はどこにも出回りません。あなたが自分で言わないかぎり、あなたが家を売却したということは誰にも分からないはずです。
買い戻しすることができるけれども。。
ハウス・リースバックでは、家を買い戻すことができるというのが大きなメリットのひとつとしてアピールされています。質屋みたいな感じでしょうか。たしかに買い戻すことができるのですが、それがメリットになるかどうかはちょっと疑問です。詳しくはまた後でハウス・リースバックのデメリットの項目でお話します。
ハウス・リースバックのデメリットは?
ハウス・リースバックのデメリットについてリストアップしました。
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売却価格は相場の7割ほど
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売却価格の約10%ほどの家賃を払わなければいけない
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買い戻しをするのはあまり現実的ではない
売却価格は相場の7割ほど
ハウス・リースバックの最大のデメリットは、家を安く売却しなければならないというところです。
家を高く売りたいという人にはハウス・リースバックはまったく向かないと言いました。例えば、相場では3000万円ほどで家が売れるはずだとします。ハウス・リースバックを利用するとなると、その価格が約7割ほどの2100万円になってしまいます。約900万円ほど安く売らなければならないことになります。約8割ほどに交渉できたとしても2400万円です。約600万円ほど安く売ることになります。
家を高く売りたいのであれば、ハウス・リースバックは利用しないことをオススメします。
売却価格の約10%ほどの家賃を払わなければいけない
ハウス・リースバックでは、家を売却した後は、賃貸として住むことになります。
賃貸ということは当然のことながら家賃が発生します。ハウス・リースバックでは賃料は売却価格の約10%ほどになるようです。年間の賃料ですね。
2500万円で売却したのであれば、年間250万円の家賃が発生するということですね。月額にすると約20.8万円ほどになります。一般的な家賃相場から考えると、かなり割高なのではないかなと思います。
買い戻しをするのはあまり現実的ではない
ハウス・リースバックでは家を買い戻すということもできます。家を売却するときに、買い戻すときに必要な金額も提示されるようです。売却したときとほぼ同じ価格になることが多いのでしょうか。
注意しなければならないのは、家の価値はどんどん下がっていくのに、家を買い戻すときは売却したときと同じような価格で買い戻さなければいけないというところです。
極端な話で言えば、10年後に買い戻そうとしたとします。築15年の家であれば10年後は築25年になっています。それでも、築15年だったときと同じ価格で買い戻さなければいけません。
そう考えると、ハウス・リースバックで家を買い戻すというのはあまり現実的ではないかもしれません。実際のところ、買い戻す人は少ないようです。
ただし、一時的に資金が必要になってハウス・リースバックを利用するのだけれども、1年後には買い戻す予定というのであれば、家を買い戻すことができるというハウス・リースバックのメリットは大きいかもしれません。
こんな場合はハウス・リースバックが利用できません
ハウス・リースバックはどんな物件でも利用できるというのが特徴なのですが、利用できないケースもあります。いずれも、あなたが家の所有者なのかが疑わしいときです。
住宅ローンの残価が売却価格よりも多くなってしまう場合
住宅ローンを組むときは、資金の貸主である金融機関に抵当権があります。簡単に言うと、住宅ローンが残っている間は、あなたのその家は、正式にはまだあなたの物にはなっていないんです。
もし、あなたがローンを支払えなければ、銀行はあなたの家を競売にかけることができます。
つまりは、ハウス・リースバックを利用するときは、家を売却したお金でローンを完済できる必要があるということです。ローンが残っているのに所有権をハウスドゥに移動させるということはできないんですね。
債権者から差し押さえがかかっている場合
さきほどの内容と似ています。債権者というのは資金の貸主である金融機関のことですね。
家のローンの返済が滞っている場合は、家が差し押さえられている可能性もあります。そんなときにはハウス・リースバックは利用できないということです。当然といえば当然とも言えます。
借地権付きの住宅の場合
借地権付きの住宅の場合も、ハウス・リースバックは利用することができません。
借地権というのは、土地を一定の期間だけ借りるという契約のことです。土地の所有権はあなたにではなくて、貸主にあります。その土地を売却するなんてことはできません。当然のことながらハウス・リースバックは利用できません。
リバースモーゲージとの違いは?
ハウス・リースバックは、リバースモーゲージと似ています。
家に住み続けながらも、まとまった資金を得ることができるというのが似ているんです。でも、根本的な大きな違いもあります。
大きな違いは所有者です
ハウス・リースバックとリバースモーゲージの最も大きな違いは、家の所有権にあります。
ハウス・リースバックの場合は、あなたは家をハウスドゥに売却することになるので、家の所有権はハウスドゥになります。一方、リバースモーゲージの場合は、家の所有権はあなたのままです。
ハウス・リースバックで得た資金は自由に使ってもいい
もっと簡単に言えば、ハウス・リースバックは家を売却することで、リバースモーゲージは家を担保に融資を受けることです。
あくまでも、リバースモーゲージ場合は融資です。そんな理由もあって、リバースモーゲージで得た資金は自由には使うことができません。もちろん、日々の生活費に使うのは問題ないのですが、事業の資金に当てるなどのことは禁止されています。
一方、ハウス・リースバックの場合は、家が売却されてしまうので、その資金は何に使おうが勝手なんです。事業の一時資金として使いたいという場合は、ハウス・リースバックを利用することになります。
ハウス・リースバックを利用するときの流れ
ハウス・リースバックを利用するときの流れをリストアップしました。
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まずは問い合わせ
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担当者から連絡があります
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約1時間ほどかけて家を査定
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売買価格と家賃の提示
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成約
まずは問い合わせ
まずはハウスドゥにお問い合わせです。フリーダイヤル0120-350-340に電話してもいいですし、もちろんWEBサイトからの申込みもできます。
担当者から連絡があります
申し込みが終わったら、あなた専任担当者と会うことになります。最寄りのハウスドゥに足を運んでもいいですし、担当者に来てもらうことも可能です。
約1時間ほどかけて家を査定
業者による家の査定が行われます。約1時間ほどで終わる簡単なものです。簡易的なホームインスペクションとも言えるかもしれません。
売買価格と家賃の提示
家の査定の後、1週間以内に家の売買価格と家賃の提示があります。査定額はおよそ相場の7割ほどになるのであまり期待しないほうがいいかもしれません。
成約
提示された買取価格と家賃に納得がいけば、ハウス・リースバックの契約は成立です。契約後、20日から40日で現金一括で支払いをしてもらうことができます。
まとめ
ハウス・リースバックを利用するべき人はこんな人です。
- 急いでまとまった資金を用意する必要がある
- 今の家に住み続けたい
今の家に住み続けながら、まとまった資金を用意することができるサービスはハウス・リースバック以外には見当たりません。当てはまる人にとっては有り難いサービスと言えます。
ただ、相場の7割ほどで家を売却しなければいけなくなります。特に急ぐ必要がない人、今の家に住み続けたいとは思わないという人は、ハウス・リースバックではなく、仲介で家を売却することをオススメします。
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投稿者プロフィール
- 一級建築士受験資格保有。建築家が設計した住宅、築40年以上のヴィンテージマンション、ハウスメーカーの住宅などなど、住宅全般をこよなく愛しています。特に狭小住宅好き。
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