マンション管理組合を法人化するメリットとは?
マンション管理組合というのは法人化することができます。
法人化すると〇〇マンション管理組合法人と名乗ることができるようになります。
でも、「なんで法人化する必要があるの?」と思う人もいるでしょう。
マンション管理組合を法人化するメリットって何なんでしょうか?
住戸の区分所有者になれます。
1番の大きなメリットは、
住戸の区分所有者になれるということだと思います。
マンションというのは複数の住戸の集合体ですよね。
住民によって区分所有されています。
マンション管理組合が法人化すると、
マンション管理組合法人が、
マンションの住戸を区分所有することが可能になるんです。
なぜ、それがメリットになるのか?
なんで、それがメリットになるんでしょうか?
そもそも、
なぜ、マンション管理組合法人として、
住戸の区分所有者になる必要があるんでしょうか?
管理費を滞納する住民の住戸を買い取るということができます。
管理費滞納の問題に対応するためです。
統計によると、
24.6%のマンション管理組合で、
管理費の滞納があるようです。
2018年のデータです。
それ以前はもっとひどかったんです。
1999年には、
48.3%のマンション管理組合で、
管理費の滞納がありました。
国土交通省によるデータを見ると、
管理費の滞納が減少傾向であることが分かります。
なぜ、減っているのかというと、
マンション管理組合を法人化して、
管理費滞納の問題に対応する方法が知られはじめたからだと思います。
管理費の滞納がひどい場合、
マンション管理組合としては、
まずはその住人に対して督促をします。
「管理費を滞納してますが支払ってください」と言います。
それでも支払われない場合、
色々な対策がとられることになります。
その中のひとつの方法として、
その住人の住戸を、
マンション管理組合法人として買い取るというものがあります。
「管理費を滞納しているのであれば、この住戸に住み続けることは難しいですよ?マンション管理組合法人として住戸を買取りますので出ていってください」ということが可能になるんですね。
そして、第3者に販売することができます。
そして、買い取った住戸を、
第3者に販売するということをします。
不動産仲介会社に住戸の売却を依頼して、
買主を見つけてもらいます。
そうすると、
買い取った住戸の費用も回収できるし、
管理費の滞納も当面の間はなくなります。
マンション管理組合を法人化すると、
こういったことが可能になるんですね。
いや、正確に言えば、
法人化しなくても住戸を買い取るということは可能です。
でも、かなり面倒くさくなるんですね。
管理組合名義では所有権登記ができないんです。
なので、管理組合員の全員の登記が必要になってくるんです。
組合員が100人いれば、100人分の持分登記が必要になります。
100人が買い取った住戸の共同区分所有者になります。
かなり面倒ですよね。
引越しなどで組合員に変更がでれば、
その都度、登記し直さないといけません。
その点、法人化しておけば、
マンション管理組合法人として所有権登記をすることができます。
管理組合法人として銀行口座も持てるようになります。
管理費滞納に困っている管理組合は、検討の価値ありです。
もし、管理費滞納に困っている管理組合であれば、
法人化は検討の価値ありだと思います。
マンション管理組合の法人化にはあまりデメリットがありません。
営利目的の法人の場合には、
なにもしなくても、均等割などの税金がかかりますが、
マンション管理組合法人の場合には、均等割はかかりません。
リゾートマンションなどで法人化されることが多いです。
ちなみに、リゾートマンションなどの管理組合は法人化していることが多いです。
管理費滞納の問題が深刻だからですね。
管理費が滞納されるということは、
修繕積立金も滞納されるということです。
マンションを維持していくことが難しくなってきます。
マンションをメンテナンスすることができなければ、
廃墟化まっしぐらになってしまいます。
そうならないように、管理組合を法人化して、
管理費滞納の問題に対処しているんですね。
まとめ
というわけで、マンション管理組合を法人化するメリットについてお話しました。
法人化するメリットは、
管理組合法人として住戸の区分所有者になれることです。
そうすることで、管理費滞納の問題に対応しやすくなります。
管理費滞納する住民の住戸を、
管理組合法人として買取り、
第3者に販売します。
そうすることで、滞納をストップすることができるんですね。
もし、管理費滞納に困っている管理組合があれば、
検討の価値ありだと思います。
特に、リゾートマンションでは法人化しているところが多いです。
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投稿者プロフィール
- 一級建築士受験資格保有。建築家が設計した住宅、築40年以上のヴィンテージマンション、ハウスメーカーの住宅などなど、住宅全般をこよなく愛しています。特に狭小住宅好き。
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