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専任媒介契約は売主にとって不利な契約なんでしょうか?

家を売るなら一般媒介契約の方がいいと言われることがあります。

一般媒介契約の方が売主にとって有利な契約だと言われています。

 

でも、本当にそうなんでしょうか?

専任媒介契約は売主にとって不利な契約なんでしょうか?

 

リスクがあることは確かです

結論から言うと、専任媒介契約だからといって売主にとって不利だとは言えません。

むしろ、専任媒介契約の方が良いと言うこともできます。

 

ただ、リスクがあることは確かなんです。

 

囲い込まれる可能性があります

専任媒介契約だと、囲い込まれる可能性というのがでてきます。

 

専任媒介契約というのは1社としか契約を結ぶことができません。

あなたの家を買いたいという人がいたら、その不動産会社に必ず問い合わせる必要があります。

 

窓口はひとつしかありませんから。

それが専任媒介契約の特徴です。

 

そのことを悪用することを「囲い込み」とか「隠す」とか言ったりします。

 

売れたはずなのに売れない?

囲い込まれると、家が売れたはずなのに売れないということが起こります。

 

他社からの買主の紹介を断ってしまうことがあるんです。

「こちらの家を買いたいという人がいるのですが紹介は可能ですか?」という問い合わせに対して「ただいま商談中です」とか答えることがあるんですね。

 

商談中でもなんでもないのにです。

もしかしたら、それで売れたかもしれないですよね?

 

でも、紹介を断るということがあります。

そして、その事はあなたには知らされません。

 

なので、「囲い込み」とか「隠す」とか言われます。

 

2倍の仲介手数料が欲しい?

なぜ、そんなことをするんでしょうか?

それは、2倍の仲介手数料が欲しいからです。

 

専任媒介契約を結べば、あなたからの仲介手数料は必ず得られることになります。

一般的に、仲介手数料というのは売買価格の3%です。

 

3000万円なら90万円の仲介手数料ということです。

 

でも、これでは満足しない不動産会社があるんですね。

そういう場合、買主からも仲介手数料を得ようとします。

 

他の不動産会社を挟まずに、売主とも買主とも媒介契約を結べば、どちらからも仲介手数料を得ることができます。

片方だけの時に比べて2倍の仲介手数料を得ることができます。

 

3000万円の売買なら6%の180万円ですね。

かなり違いますよね。

 

ちなみに、両方から仲介手数料を得ることを「両手仲介」と呼んだりします。

 

一般媒介契約ならそういうことはありません

専任媒介契約の場合には、両手仲介にするために囲い込みがおこなわれる可能性があります。

一方、一般媒介契約の場合には囲い込みがおこなわれる可能性はとても低くなります。

 

というのも、2社以上と一般媒介契約が結ばれていると、囲い込みたくても囲い込めないからですね。

そんなことをしていたら、他社で売れてしまいます。

 

じゃあ専任媒介契約のメリットは?

じゃあ、専任媒介契約にはメリットはないんでしょうか?

 

囲い込まれるリスクを考えると、一般媒介契約にした方が良いようにも思えます。

あえて、専任媒介契約にするメリットというのはあるんでしょうか?

 

1社に任せればいいので手間がかかりません

囲い込まれるリスクと背中合わせなのですが、1社に任せればいいので手間がかからないというメリットがあります。

なにか気になることがあれば、その不動産会社にだけ連絡すればいいんです。

 

一般媒介契約の場合にはそうはいきません。

契約している不動産会社すべてに連絡をする必要があります。

 

また、複数の不動産会社から連絡を受けることになります。

言ってみれば、複数の不動産会社を管理するということが必要になってきます。

 

熱心に販売活動をしてくれる?

専任媒介契約の方が、熱心に販売活動をしてくれるという傾向はあります。

ネット広告をだしたり、チラシをまいたりとかですね。

 

というのも、専任媒介契約の場合には、あなたから仲介手数料が得られるのが決まっているからです。

広告費を使っても赤字にはなりません。

 

一方、一般媒介契約の場合には、あなたから仲介手数料が得られるとは限りません。

もし、得られなかったら広告費分は赤字になってしまいます。

 

まあ、赤字のリスクがあったとしても熱心に販売活動をおこなう不動産会社もありますけどね。

 

囲い込まれるリスクがないなら専任媒介契約がいいです

もし、囲い込まれるリスクがないなら専任媒介契約の方がいいです。

その方が不動産会社にも喜ばれます。

 

ただ、囲い込まれるリスクがないと判断することがちょっと難しいです。

面と向かって「囲い込みしませんよね?」と聞くのも気まずいですし、「我が社は囲い込みをおこないます!」と堂々と宣言する不動産会社もありません。

 

ひとつ、判断の方法としては、不動産会社のブログなどをチェックしてみるということです。

自分から囲い込みについての記事を書いている場合には、囲い込みをしていない可能性が高いです。

 

中小の不動産会社に多い傾向でしょうか。

 

まとめ

というわけで、専任媒介契約は売主にとって不利な契約なのかどうかというお話をしました。

 

リスクがあるということは事実です。

囲い込まれるリスクがあります。

 

買主がいるのに、あなたにその事実が知らされないということが起こる可能性があります。

 

家が売れたはずが売れないということが起こりえます。

不動産会社が両手仲介を狙っている場合には起こりやすいです。

 

一般媒介契約であれば、そんなことはおこりません。

 

でも、専任媒介契約にもメリットはあります。

 

1社だけとの契約なので、複数の不動産会社を管理するという手間がなくなります。

そして、熱心に販売活動をしてくれる傾向があります。

 

なので、囲い込まれるリスクがないと判断できるのであれば、一般媒介契約よりも専任媒介契約の方がいいかもしれません。

まあ、それが難しいとも言えますが。

 

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投稿者プロフィール

山河直純住宅不動産研究家
一級建築士受験資格保有。建築家が設計した住宅、築40年以上のヴィンテージマンション、ハウスメーカーの住宅などなど、住宅全般をこよなく愛しています。特に狭小住宅好き。

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