家の所有者というのは「登記事項証明書」に記載されています。
あなたがその家の所有者なのであれば、権利部の甲の部分にあなたの名前が記載されているはずです。
家の査定をお願いするのなら、自分が家の所有者だということを証明するためにも「登記事項証明書」を事前に取得しておいたほうがいいんでしょうか?
その必要はありません
家の査定の前に、登記事項証明証を自分で取得しておく必要はありません。
いや、取得しておいてもいいんですけどね。
自分の家の登記事項証明書を見てみるのもそれはそれで面白いものです。
「こんなことが書かれているのか〜」という参考にはなります。
住宅ローンを利用しているのであれば、どの金融機関から借りているのか、金利はいくらなのかも記載されていたりします。
登記事項証明書は誰でも取得できます
実は、登記事項証明書というのは誰でも取得することができます。
その家の所有者だけが取得できるというものではないんです。
例えば、あなたが、他の誰かの家の登記事項証明書を取得することも可能ということですね。
もし、あなたが中古住宅を購入する側であれば、自分で登記事項証明書を取得することには意味があります。
購入しようとしている家の所有者は誰なのか?
そして、抵当権者は誰なのかを確認することができます。
場合によっては、所有権の欄に第3者による仮登記が入っている場合があります。
仮登記というのは、言ってみれば所有権移転の予約です。
「もろもろの事情でまだ所有権移転はできないけれども、条件がそろったら所有権移転させてもらいますね。予約しておきます。」ということです。
詳しい説明はここではしませんが、仮登記がされた家を購入すると、後々問題になる可能性があります。
登記事項証明書を取得しておけば、そういった問題を事前に知ることができます。
不動産会社の人が取得することも可能です
誰でも取得できるということは、当然のことながら不動産会社の人も、あなたの家の登記事項証明書を取得することができるということです。
不動産会社の人は職業柄、不動産を取り扱うときには必ず登記事項証明書を確認します。
なので、あなたが登記事項証明書を用意しなくても、不動産会社の方で必ず取得しているんです。
仮に、あなたが「こちらで用意しておきますので取得しなくても大丈夫です」と言ったとしても、不動産会社の人は必ず自分で取得するはずです。
さきほどの仮登記ではないですが、不動産の権利関係には気をつけなければいけないことが結構ありますから。
それよりも「権利証」を探しておきましょう
登記事項証明書を自分で取得しておく必要はありませんが「権利証」は用意しておいたほうがいいです。
権利証というのは、登記済証、登記識別情報とも呼ばれるものです。
おそらく、不動産会社の人も「権利証」の有無は確認してくるはずです。
所有権を登記したときに渡された書類です
権利証というのは、所有権登記したときに法務局の人に渡された書類です。
司法書士に登記を頼んだのであれば、司法書士から渡されているはずです。
登記事項証明書の所有者にあなたの名前が記載されているのであれば、必ず受け取っているはずです。
「えっ、そんな書類受け取ってないよ?」と思うかもしれませんが、家の中のどこかにあるはずです。
探してみてください。
ちなみに、権利証(登記済証)というのは2005年あたりに登記識別情報という名前に変わりました。
もし、あなたが家を買ったのが2005年以降であれば登記識別情報と書かれた書類になっているはずです。
買主が所有権移転登記をおこなう際に必要になります
なぜ、権利証が必要なのかというと、買主が所有権移転登記をおこなう際に必要になるからです。
所有権移転登記には「権利証」と「印鑑証明書」が必要になってきます。
まあ、権利証を失くしたとしても家が売れないわけではないのですが、ちょっと面倒くさくなります。
まとめ
というわけで、家の査定の前に「登記事項証明書」を自分で取得しておくべきかというお話をしました。
取得する必要はありません。
登記事項証明書というのは誰でも取得することができます。
もちろん、不動産会社の人も取得できます。
不動産会社の人は職業柄、登記事項証明書を必ずチェックします。
あなたから家の査定の依頼があったのであれば、まずは必ず自分で登記事項証明書を取得しているはずです。
なので、登記事項証明書を自分で取得する必要はありません。
それよりも、「権利証」を探しておきましょう。
買主が所有権移転登記をおこなう際に必要になる書類だからです。
不動産会社の人も「権利証」の有無は確認してくるはずです。
関連記事:登記識別情報(権利証・登記済証)を紛失してしまったらどうする?
関連記事:家の査定をしてもらう前に用意しておくべき書類ってなんでしょうか?
投稿者プロフィール
- 一級建築士受験資格保有。建築家が設計した住宅、築40年以上のヴィンテージマンション、ハウスメーカーの住宅などなど、住宅全般をこよなく愛しています。特に狭小住宅好き。
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