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築40年の木造戸建て「リフォーム」と「建て替え」どっちがいい?

築40年前後の木造戸建て。

結構あります。

 

団塊の世代が30歳ぐらいで購入した新築戸建てが、

今、築40年前後になりつつあります。

 

家も古くなってきたし、

リフォームか建て替えでもしようかと考えている人も少なくないと思います。

 

リフォームと建て替えなら、

どっちの方がいいんでしょうか?

 

建て替えがベスト?

潤沢にお金があるのなら、

建て替えがベストだと思います。

 

耐震性も問題なくなるし、

水回りなどの設備も最新のものになります。

 

最近の住宅は気密性も高いので、

夏は涼しく、冬は暖かく過ごせるようになると思います。

 

快適な生活を送れるようになると思います。

 

でも、潤沢にお金がある人ばかりではないはずです。

 

建て替えるとなると、

2000万円ほどのお金が必要になるのではないでしょうか。

 

親子リレー返済になるかもしれません。

2000万円の現金を用意できない場合、

住宅ローンを組むことになります。

 

でも、老後の高齢者に、

金融機関はお金を貸してくれません。

 

どうしても借りたいという場合には、

親子リレーローンを組むことになります。

 

親と子の2世代にわたって住宅ローンを返済していく仕組みですね。

 

でも、子供は了承するでしょうか?

 

大抵の場合、

2世帯住宅にするときに、

親子リレーローンが利用されます。

 

でも、子供にその気がないのであれば、

それも難しいです。

 

固定資産税も跳ね上がります。

また、建て替えると、

固定資産税も跳ね上がることになります。

 

築40年ほどの木造戸建ての場合、

固定資産税はほぼ、土地に対してだけです。

 

郊外であれば、

年間3万円とか5万円とかなのではないでしょうか。

 

木造戸建ての法定耐用年数は22年なので、

築40年だとほぼ無価値として計算されるんですね。

 

それが、新築として建て替えると、

建物に対しての固定資産税が発生します。

 

2000万円で建て替えた場合、

だいたい、年間の固定資産税は20万円ほど増えると思います。

 

築5年までは半額に減税されますが、

それでも結構な負担になるかもしれません。

 

なにしろ、今まで年間3万円だったのが、

建て替えると、年間13万円。

さらに6年後には、年間20万円近い固定資産税になります。

 

リフォームだったら固定資産税は上がりません。

一方、リフォームの場合には、固定資産税は上がりません。

 

増築して1部屋増やすとか、

構造の半分以上に手を入れるとか言う場合には話が別ですけどね。

 

水回りのリフォームとか、

床と壁をキレイにするといった一般的なリフォームであれば、

固定資産税は上がりません。

 

それまで通りの固定資産税で済みます。

 

年間3万円とか5万円とかですね。

 

ただ、それでも1000万円近くかかるかも。

ただ、それでもリフォームには、

1000万円近くのお金がかかることがあります。

 

もちろん、リフォームもピンきりです。

 

でも、しっかりとリフォームをおこなおうとすると、

それぐらいの費用がかかります。

 

まずは、水回りですね。

 

水回りの設備を総取り替えするだけで、

300〜500万円ほどはかかると思います。

 

そして、屋根と外壁の防水工事。

これに100〜200万円ほどかかります。

 

床材や内壁なども総取り替えしようとすると、

それにも100〜200万円ほどかかると思います。

 

また、築40年ほどだと、

旧耐震基準で建てられている可能性が高いです。

 

耐震性を高める工事も必要かもしれません。

それに、100〜200万円ほどかかります。

 

すべてやろうとすると、総額1000万円近くなるんですね。

 

耐震改修だけおこなうという選択肢もあります。

そんなにお金をかけられないという場合には、

耐震改修だけおこなうという選択肢もあります。

 

住宅で1番大事なのは、耐震性です。

 

どんなに快適な住宅であっても、

地震がきたら簡単に倒壊してしまうようでは不安ですよね。

 

築40年の木造戸建ての場合、

この耐震性に少し不安があるんですね。

 

1981年以前に建てられた建物は、

旧耐震基準で建てられています。

 

具体的に言うと、「震度5強」までの地震を目安に耐震性が考えられています。

 

でも、「震度5強」以上の地震って結構起きていますよね。

 

2011年の東北地震。

2017年の熊本地震。

 

「震度6強」とか「震度7」の地震が起きています。

 

そう考えると、

せめて、耐震改修だけでもおこなっておいたほうがいいかもしれません。

 

耐震改修の費用は、だいたい100〜200万円ほどです。

 

建て替えやリフォームに比べると、

だいぶ安く済みます。

 

耐震改修を含まないリフォームには要注意です。

ちなみに、リフォームを検討している場合には、

ひとつ注意点があります。

 

リフォームの中に耐震改修が含まれていないことがあります。

 

表面的にはリフォームでキレイになったけれども、

耐震性には依然として不安があるままということもあります。

 

気をつけましょう。

 

まとめ

というわけで、築40年ほどの木造戸建ての場合、

リフォームと建て替えはどちらがいいのかというお話をしました。

 

建て替えがベストですが、

2000万円の現金を用意できる人は限られると思います。

 

現金がない場合には、住宅ローンを利用することになりますが、

高齢者の場合には、親子リレーローンじゃないと借りることができません。

 

子供は了承するでしょうか?

 

また、建て替えるとなると、

固定資産税も跳ね上がります。

 

一方、リフォームの場合には固定資産性は上がりません。

 

でも、リフォームであっても、

しっかりとやろうとすると1000万円ほどはかかることがあります。

 

1000万円は難しいという場合には、

耐震改修だけおこなうという選択もあります。

 

ちなみに、リフォームを検討する場合、

耐震改修を含まないことがあるので、要注意です。

 

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投稿者プロフィール

山河直純住宅不動産研究家
一級建築士受験資格保有。建築家が設計した住宅、築40年以上のヴィンテージマンション、ハウスメーカーの住宅などなど、住宅全般をこよなく愛しています。特に狭小住宅好き。

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