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「通行許可書」は「通行地役権」の代わりになるでしょうか?

私道(他人の敷地)を通行するには、

「通行許可書」か「通行地役権」が必要になってきます。

 

通行許可書というのは、

2者間での書類による約束みたいなものです。

 

一方、地役権の場合は、きちんと登記簿に登記します。

 

でも、得られる効力は同じようなものです。

 

通行許可書を持っていれば、

登記してなくても、

地役権を主張できたりするんでしょうか?

 

相手次第です。

これは、

誰に主張するのかによって変わってきます。

 

相手次第です。

 

許可書をくれた相手には代わりになります。

通行許可書をくれた相手には、

地役権の変わりになります。

 

通行許可書だけの場合、

登記簿には地役権が登記されないことになりますが、

実質、登記簿に地役権が登記されたようなものとして扱われます。

 

通行を妨害されたのなら、訴えることができます。

なので、もし仮に、

土地の所有者が

 

「やっぱり、うちの土地を通行しないでもらえますか?」

 

と言ってきたとしても、

それを拒否することができます。

 

訴えることができます。

 

人によっては、

 

「地役権として登記していないから、あなたに通行権はありません。」

「私がやっぱりダメと言えば、通行許可書は無効になります。」

 

と言う人もいるかもしれません。

 

でも、通行許可書を発行した本人は、

そう主張することができません。

 

地役権が登記されていなくても、

登記されたものとして扱われます。

 

そして、この関係性は、

相続の対象になります。

 

土地の相続が起こると、所有者が変わります。

土地の所有者が、通行許可書を発行した本人ではなくなります。

 

でも、相続の場合には、

その効力も引き継がれます。

 

「私が通行許可書を発行したわけではないので、その通行許可書は無効です。」

 

とは言えないわけですね。

 

第3者に対しては、代わりになりません。

でも、第3者に対しては、

通行許可書は、地役権の変わりにはなりません。

 

土地の売買がおこなわれる場合には要注意です。

例えば、土地の売買がおこなわれる場合には要注意です。

 

土地の売買がおこなわれるということは、

土地の所有者が変わるということです。

 

通らせてもらっている土地の所有者が変わるということです。

 

通行許可書というのは、

2者間での約束です。

 

もし片方が、その土地の所有者ではなくなるのであれば、

その約束は無効になってしまいます。

 

通行を妨害されても文句が言えません。

つまりは、新しい土地の所有者に、

通行を妨害されたとしても、

文句は言えなくなるということです。

 

「この土地は私が所有しているので、通行しないでください。」

 

と言われても文句が言えないんです。

 

通行許可書があっても、

 

「それは前の所有者との約束ですよね?」

 

で終わってしまいます。

 

この場合、通行許可書があったとしても、

地役権が設定されていることにはならないんですね。

 

できれば、通行地役権を設定しておいたほうがいいです。

なので、もし、通行許可書しかないという場合。

できれば、地役権も設定しておくにこしたことはありません。

 

もし、地役権が設定されていれば、

新しい所有者であっても、

通行を妨げることはできなくなります。

 

土地が売買されて、

土地の所有者が変わったとしても、

通行する権利は残るということですね。

 

まとめ

というわけで、

通行許可書は通行地役権の代わりになるのかというお話をしました。

 

通行許可書を発行した本人に対しては、

地役権と同じような効力があります。

 

地役権を登記していなかったとしてもです。

 

そして、その関係性は相続の対象になります。

 

土地の所有権が相続された場合、

相続した人との間で、

通行許可書の効力は続きます。

 

地役権と同じような効力をもちます。

 

ただし、第3者に対しては、

通行許可書は地役権としても効力をもちません。

 

例えば、土地が売買されるような場合には要注意です。

 

できるのであれば、

地役権を設定しておくにこしたことはありません。

 

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投稿者プロフィール

山河直純住宅不動産研究家
一級建築士受験資格保有。建築家が設計した住宅、築40年以上のヴィンテージマンション、ハウスメーカーの住宅などなど、住宅全般をこよなく愛しています。特に狭小住宅好き。

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