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築20年or25年以上の中古住宅の場合、住宅ローンは利用できない?

木造戸建てなら築20年以上。

耐火性のあるマンションの場合には築25年以上。

 

築古の中古住宅を購入するときには、

住宅ローンが利用できないと聞いたことはありませんか?

 

本当なんでしょうか?

 

利用できます。

結論から言うと、

築古でも住宅ローンを利用することができます。

 

返済能力と担保評価に問題がなければ融資してもらえます。

新築を購入する時と同じです。

 

あなたの返済能力と、

物件の担保評価(売却したときにどれくらいのお金になるのかということ)に、

問題がなければ融資してもらうことは十分に可能です。

 

ただ、確かに中古住宅で住宅ローンを利用するのは、

難しいと思われる側面もあります。

 

中古住宅の場合、

物件の担保評価が金融機関によって結構変わるからですね。

 

例えば、築20年以上の木造戸建ての場合、

どれくらいの担保評価になるでしょうか?

 

会計上はほぼ価値が0円に近づいているのですが、

市場価格ではまだまだ2割ぐらいの価値は残っていたりします。

 

そこらへんの判断によって融資してもらえるかどうかが変わってきます。

 

また、中古住宅の場合には、

融資期間が短くなることも多いです。

 

築20年以上の木造戸建てに対して、

35年間の住宅ローンを融資するのはリスクがあると思われたりするからですね。

 

「ローン返済中に建て替えになる可能性が高いけど、建て替え費用を支払うことはできるの?」

というチェックが入ったりします。

 

利用できないのは「住宅ローン減税」です。

ちなみに、築20年とか25年以上で利用できないのは、

「住宅ローン減税」です。

 

住宅ローンを利用することはできます。

金融機関の審査次第ですからね。

 

でも、住宅ローン減税の場合には、

法令で決まっていることなので利用することができません。

 

ただし、後ほどお話しますが、

条件次第では住宅ローン減税も利用できるようになります。

 

住宅ローン減税が使えれば、だいたい100万円以上のお金が還ってきます。

住宅ローン減税が使える場合は、

支払った所得税や住民税の一部が還ってきます。

 

10年間分です。

住宅ローン残債の1%が還ってきます。

 

例えば、3000万円の残債がある場合には、

30万円分の税金が還ってくるということですね。

 

ただし、支払った所得税と住民税の合計が20万円とかの場合には、

20万円しか還ってこないですけどね。

 

10年間で合計すると、

少なくとも100万円以上のお金が還ってくると思います。

 

結構大きいですよね。

 

使えるようにする方法はない?

そうなると、築20年とか25年以上の中古住宅の購入でも、

住宅ローン減税を利用したいと思いますよね。

 

利用できるようになる方法はないんでしょうか?

 

先ほどお話したように、方法はあります。

 

耐震基準適合証明書が取得できれば利用できるようになります。

耐震基準適合証明書という書類が取得できるなら、

利用できるようになります。

 

耐震基準適合証明書というのは、

震度6強の地震が起こったとしても、

一応倒壊することはないというお墨付きの書類です。

 

建築士に依頼すると診断してもらって発行してもらうことができます。

 

関連記事:上部構造評点を知るための耐震診断にはどれくらいの費用がかかる?

 

取得に耐震改修が必要になることも多いので、あまり期待しすぎないこと。

ちなみに、診断の結果、耐震基準に満たないとされた場合、

耐震基準適合証明書は発行されません。

 

「そこをなんとかできませんか?」

とか建築士にお願いしても無理です。

 

もし、どうしても耐震基準適合証明書が欲しいという場合には、

耐震改修をする必要がでてきます。

 

そして、実のところ、

築20年以上の中古住宅で、

そのままの状態で耐震基準を満たせる物件ってあまり多くありません。

 

なので、築20年以上の中古住宅を購入するときは、

耐震基準適合証明書が取得できればお得ですが、

あまり期待しすぎないようにしたほうがいいかもしれません。

 

耐震改修するとなると100万円〜200万円ほどかかります。

 

フラット35の場合には、1981年以前の中古住宅には耐震基準適合証明書が必要になります。

ちなみに、築20年以上の中古住宅でも住宅ローンは利用可能と言いましたが、

フラット35の場合にはちょっと注意が必要です。

 

1981年以前の中古住宅の場合には難しくなります。

旧耐震基準で建てられた住宅ですね。

今なら築40年近いでしょうか。

 

もし、1981年以前の中古住宅でフラット35を利用したい場合には、

耐震基準適合証明書が必要になります。

 

他の住宅ローンであれば、

住宅ローン減税が使えないだけで、ローンそのものは可能なのですが、

フラット35で1981年以前の中古住宅の場合には、ローンそのものも不可になります。

 

まとめ

というわけで、築20年とか25年以上の中古住宅の場合には住宅ローンは利用できないのかというお話をしました。

 

利用できます。

返済能力と担保評価に問題がなければ十分に融資してもらえます。

 

利用できないのは「住宅ローン減税」の方です。

 

住宅ローン減税を利用すれば、

少なくとも100万円以上の税金が還ってくることになります。

 

となると、

「築20年以上の中古住宅でも利用する方法はないか?」

と思いますよね。

 

あります。

 

耐震基準適合証明書を取得できれば、

住宅ローン減税も使えるようになります。

 

ただし、どうしても取得したいなら耐震改修が必要になることも多いです。

あまり期待しないほうがいいかもしれません。

 

また、フラット35の場合には、

1981年以前の中古住宅の融資には、

融資そのものにも耐震基準適合証明書が必要になってきます。

 

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投稿者プロフィール

山河直純住宅不動産研究家
一級建築士受験資格保有。建築家が設計した住宅、築40年以上のヴィンテージマンション、ハウスメーカーの住宅などなど、住宅全般をこよなく愛しています。特に狭小住宅好き。

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