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「青地」と「白地」にはどんな違いがあるんでしょうか?

市街化調整区域の中でも、特に農業に特化させていく地域として「農業振興地域」というものがあります。

一般人には家を建てることが困難な地域です。

 

そんな農業振興地域も「青地」と「白地」の2つに分けられています。

一体、青地と白地にはどんな違いがあるんでしょうか?

 

農業振興地域の中の農用地区域のことを「青地」と言います

青地というのは、農業振興地域の中でも「農用地区域」として指定されている部分のことです。

農業振興地域と農用地区域ってなんだか似たような言葉に感じますよね。

 

でも、違いがあります。

 

農業振興地域と農用地区域というのは決めている人が違うんです。

農業振興地域というのは、都道府県が決めています。

 

「ここらへんの地域を農業に特化させて使っていこう」ということをザックリと決めます。

 

そして、市区町村が農業振興地域の中からさらに絞り込んで農用地区域を決めます。

「農業振興地域の中でも特にここらへんの区域を農業に特化させて使っていこう」という感じです。

 

どちらも目的としては農業に特化させていくエリアを指定することなんですが、農用地区域の方がより絞り込まれたエリアということです。

そういったエリアのことを「青地」と呼びます。

 

農家であっても「家を建てられない」のが青地です

青地には、農家であっても家を建てることができません。

 

農家は、市街化調整区域でも家を建てることが許可されています。

市街化調整区域は、建物を建てることが基本的には禁止されている区域です。

 

でも、農家の場合は、農地が仕事場のため、市街化調整区域でも家を建てることが許可されているんですね。

でも、そんな農家であっても、青地に家を建てることは禁止されているんです。

 

それぐらい、青地というのは農業に特化された区域なんです。

言ってみれば、一面、田園風景が広がっているエリアと言えます。

 

農用地区域「以外」の農業振興地域のことを「白地」と言います

青地が農業振興地域の中からさらに絞り込まれたエリアということは、そこから外れたエリアもあるということです。

そういったエリアのことを「白地」と言います。

 

農用地区域「以外」の農業振興地域の部分ですね。

 

ちなみに、非線引き区域で用途地域が指定されていない土地のことも「白地」と呼んだりしますが、その白地とは違います。

 

白地は一般の市街化調整区域と「同じようなもの」です

白地は青地ではないとはいえ、農業振興地域にある農地です。

 

「青地並みに規制が強いのでは?」と思うのではないでしょうか?

でも、実際のところは青地と白地の規制の強さはかなり違います。

 

白地というのは、青地よりかは一般の市街化調整区域の土地に近いものがあります。

一般の市街化調整区域と同じようなものと考えてもいいかもしれません。

 

農家であれば白地に家を建てることはできます

農家であれば、市街化調整区域に家を建てることができます。

白地は一般の市街化調整区域と同じようなものですから、農業振興地域の中であっても家を建てることができます。

 

よく、「農業振興地域だと農家であっても家を建てるのは難しい」と言われることがありますが、青地と白地の違いについて良く分かっておらずに言われていることがあります。

 

正確には、農業振興地域であっても、白地であれば家を建てることができるんですね。

 

まとめ

というわけで、「青地」と「白地」の違いについてお話しました。

 

農業振興地域の中の農用地区域のことを「青地」と言います。

そして、農用地区域「以外」の農業振興地域のことを「白地」と言います。

 

青地は、農業に特化したエリアとして規制が厳しくなっています。

農家であっても青地には家を建てることができません。

 

一方、白地は農業振興地域の中ではあるのですが、青地ほどには規制が厳しくありません。

一般の市街化調整区域みたいに農家であれば家を建てることが可能になっています。

 

ちなみに、青地に家を建てたいと思った場合には、青地を白地へと変更する「農振除外」をおこなう必要があります。

 

関連記事:農業振興地域に農家住宅を建てることは可能でしょうか?

 

投稿者プロフィール

山河直純住宅不動産研究家
一級建築士受験資格保有。建築家が設計した住宅、築40年以上のヴィンテージマンション、ハウスメーカーの住宅などなど、住宅全般をこよなく愛しています。特に狭小住宅好き。

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