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「保留地」って一体どんなものなんでしょうか?

土地区画整理事業では「保留地」という言葉が使われることがあります。それは、一体どういった土地のことなんでしょうか?

土地区画整理をおこなうと出来る土地です。

保留地というのは、土地区画整理をおこなうことによって出来る土地です。土地区画整理をおこなう前には、保留地は存在しません。土地区画整理というのは、言ってみれば、自然発生的な土地区画を、人工的な土地区画に変更することを言います。

特に、道路を整然と碁盤の目のように引き直すことは土地区画整理における重要な目的です。そして、土地区画整理の対象となる土地に住んでいる人達は、今住んでいる土地から、新たに整理しなおされた土地(換地)へと移動します。

その時に、土地が余ることがあります。碁盤の目のようにきれいに整理するので、土地が余ることが多いんですね。そういった余った土地は、公園や「保留地」にされます。

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売ってお金にします。

保留地というのは、売るために作られます。土地区画整理をおこなった住宅街に住みたいという、第3者に対して保留地を宅地として販売します。言ってみれば、保留地というのは土地区画整理事業の財源確保のための商品ということです。

道路を作ったり、区画整理するための費用として使います。

保留地を売ったお金で、道路を作ったり、区画整理するための費用をまかないます。道路を作ったりするのにもお金がかかりますからね。また、計画案によっては、今、家が建っている場所が道路になる予定だったりもします。

そうなると、家を取り壊さなければいけません。また、新たな土地に新築の家も建てなければいけません。一体どこからお金がでるんでしょうか?保留地を売ったお金の中からそういったお金もまかなわれます。

周辺の土地相場よりも安く売られるので争奪戦に。

保留地というのは、一般的には周辺の土地相場よりも安く売られる傾向があります。場合によっては半額近いこともあるようです。まあ、そこまで安くなくても相場よりも数割は安く買えることになります。

そんなわけで、家を建てるための土地を探している人にとってはとても魅力的な土地でもあるわけですね。土地区画整理後に新しく出来る土地ですから、目の前の道路もきれいな状態でしょう。ちなみに、保留地の争奪戦は抽選で決められることが多いように思います。

土地の表題登記が必要な珍しい土地でもあります。

ただ、保留地では注意点があります。保留地というのは、土地の表題登記が必要な珍しい土地であったりもします。表題登記というのは、土地や建物のプロフィールのようなものです。例えば、家を新築したなら建物の表題登記をおこなう必要があります。

でも、土地の表題登記というのは珍しいんです。土地が新しく作られるということは稀にしかないからです。土地を購入する時には、たいていの場合には、すでに表題登記されていて、誰かが所有権登記している土地を、買うというかたちになります。買うときに表題登記がされていない土地というのは極めて稀です。保留地というのはそういった極めて稀な土地なんですね。

で、このことには少々デメリットもあります。住宅ローンです。住宅ローンを融資するときには、金融機関はその土地や建物に対して抵当権を設定します。ここれ問題が発生するんです。表題登記されていない土地に対しては、抵当権を設定することはできないんですね。もちろん、表題登記されたのであれば、抵当権も設定できます。

でも、保留地が売却されるタイミングというのは、土地区画整理がまだ完了していない時点なことが多いです。保留地を表題登記したいと思っても、土地区画整理が完了するまで待たなければいけないんですね。そういった理由で、保留地の場合、金融機関によっては住宅ローンを組むのが難しかったりもします。

まとめ

というわけで、「保留地」とは何なのかというお話をしました。

土地区画整理をおこなうと出来る土地です。売ってお金にします。そのお金を使って、道路を作ったり、土地区画にかかわる費用をまかないます。そんな保留地ですが、周辺相場よりも安く売られることが多く、争奪戦になることも多いです。また、保留地は土地の表題登記が必要な非常に稀な土地でもあります。

投稿者プロフィール

山河直純住宅不動産研究家
一級建築士受験資格保有。建築家が設計した住宅、築40年以上のヴィンテージマンション、ハウスメーカーの住宅などなど、住宅全般をこよなく愛しています。特に狭小住宅好き。

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