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リバースモーゲージを利用するべきはどんな人?

リバースモーゲージを利用するべきはどんな人なんでしょうか?

リバースモーゲージって何?今の家に住みながら、老後の生活資金を得ることができるらしいけどどんな仕組みなのかな?なにか注意するべきリスクもあるんじゃないの?私はリバースモーゲージを利用したほうがいいのかな?

そう思うのなら、ぜひ最後まで読んでみてください。

リバースモーゲージとは?

リバースモーゲージって一体どんなものなんでしょうか?

あなたの死後に家を売ることを条件に、銀行から老後の資金を得ることができます

あなたの家を担保に銀行から老後の資金を融資してもらうことをリバースモーゲージと言います。

あなたは今の家に住み続けながら、銀行から融資してもらったお金を使って生活していくことができます。家を売却する必要がないので、新しい住まいを探す必要もないし引越しをする必要もありません。

そして、銀行から融資してもらったお金を、あなたは返済する必要がありません。ここ重要です。融資してもらったお金を、あなたが返済する必要はないんです。

融資してもらったお金の返済は、あなたの死後に家が売却されることでおこなわれます。

例えば、リバースモーゲージで合計1500万円の融資を受けたとします。あなたの死後、家が2500万円で売却されると、その中から銀行に1500万円が返済されます。そして、残った1000万円がご家族への遺産として残される仕組みです。

普通の住宅ローンの場合は、だんだんとローンの額は減っていきますが、リバースモーゲージの場合はだんだんとローンの額が増えていきます。なので、”リバース”モーゲージと呼ばれています。

東京スター銀行がパイオニア

リバースモーゲージを日本で最初に始めたのは東京スター銀行です。

「充実人生」というブランド名でリバースモーゲージのサービスを提供しています。

リバースモーゲージを利用する人の数は年々急増しています。2016年には東京スター銀行だけでも6000人以上の利用がありました。2010年には1500人ほどだったので約4倍以上にも増えていることになります。

2018年現在はさらに増えていることが予想されます。

東京スター銀行が開始したリバースモーゲージは、今ではほとんどの金融機関で取り扱われることになりました。三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行などの大手の銀行でも取り扱っています。

従来は低所得者向けに自治体が始めたものです

リバースモーゲージというのは、もともとは生活保護を受けなければ生活できない低所得者向けに始められたサービスです。

一般向けにリバースモーゲージを始めたのは東京スター銀行が最初ですが、低所得者向けには1981年に東京都武蔵野市(自治体・社会福祉協議会)が最初に始めました。

生活保護を受けなければ生活していけないけれども、家だけは所有しているという人向けにリバースモーゲージがおこなわれていたんですね。今だっておこなわれています。低所得者向けのリバースモーゲージは一般向けと比べて金利が安いという特徴があります。

後ほど詳しくお話しますが、一般向けのリバースモーゲージでは融資額に対して年利3%ほどの金利がつきます。低所得者向けのリバースモーゲージの場合はその年利が1%ほどになります。

リバースモーゲージを利用するべき人

リバースモーゲージはどんな人が利用するべきなんでしょうか?

家を売却したくないけど、資金が必要という人

今の家に住み続けながら老後の生活資金も欲しいという人は、リバースモーゲージを利用するべきです。

リバースモーゲージがどんなものか知りたいということは、老後の資金に不安があるのだと思います。そうなると、家を売却するという選択肢もでてきます。家を売却したお金を老後の資金にするという選択肢ですね。

でも、住み慣れた家を売却したくない、手放したくないと思うことも多いのではないでしょうか。高齢者になると生活環境が変わるのも大きなストレスになります。

その点、リバースモーゲージなら今の家に住み続けながらも、老後の資金を融資してもらうことができます。今の家に住み続けながらも、老後の資金が欲しいという人にとっては最適なサービスだと言えます。

資金だけ欲しいなら家を売却したほうがいいです

家にこだわりがないという場合には、リバースモーゲージを利用する必要はありません。のちほどお話しますが、リバースモーゲージにはデメリットもあります。

老後の資金だけ欲しいのであれば、リバースモーゲージを利用するよりも家を売却したほうがより多くの資金を得ることができます。というのも、リバースモーゲージで融資してもらえる資金は、家の評価額の約50%〜70%だからです。

例えば、家の評価額が3000万円だとすると、1500万円〜2100万円の間で融資してもらえることになります。家を売却するのであれば3000万円をそのまま老後の資金にあてることができます。

そして、リバースモーゲージでは融資してもらった資金に対して金利を支払わないといけません。

リバースモーゲージを利用することのメリット

リバースモーゲージを利用することのメリットをリストアップしました。

家を売らずに、老後の資金を得ることができます

なんといってもリバースモーゲージの大きなメリットは、家を売らずに済むということです。

今の家に住み続けながらも老後の資金を融資してもらえるというのがリバースモーゲージの最大のメリットです。

住宅担保型のローンというのもありますが、リバースモーゲージと違ってあなたが生きている間にローンを返済していかなくてはいけません。

リバースモーゲージのように生きている間は返済の必要がないというサービスはリバースモーゲージ以外にはありません。

55歳以上の高齢者でも銀行から融資を受けることができる

リバースモーゲージは高齢者であっても銀行から融資を受けることができます。むしろ、高齢者でなければリバースモーゲージは利用できません。金融機関によって年齢制限は違いますが、55歳以上でなければリバースモーゲージは利用できません。

東京スター銀行の「充実人生」は55歳以上から利用が可能です。

一般的な銀行の融資は、高齢者になるほどに難しくなります。55歳以上で住宅ローンを組もうと思っても難しいのではないでしょうか。35年ローンを組んだら返済が終わるのが90歳になってしまいます。ローン返済される可能性は極めて低いので銀行としても融資が難しくなります。

事業性のある事には使えないけど、お金の使いみちはわりと自由

リバースモーゲージで得られる資金には制限があります。事業性のある用途には使えません。

でも、あなたが経営者でもないかぎり事業性の高い用途にお金を使うことはほとんどないのではないでしょうか。例えば、経営する会社が赤字なので、リバースモーゲージで銀行から融資をしてもらって、会社の赤字を補填したいなどです。あなたの場合はどうでしょうか。

事業性がなければ、融資してもらったお金はわりと自由に使うことができます。

例えば、自由に旅行に行くこともできるし、家のリフォームに使うこともできます。

老後の生活にゆとりができます

住む家はあるけれども老後を楽しむ現金がないということ、あると思います。

特に地価が高い都心だとそういう傾向が高いのではないでしょうか。高い住宅ローンを支払ってきて家は自分のものになったけれども、手元に残った現金が少ないという状況です。

リバースモーゲージを利用すれば、今の家に住み続けながらも老後の資金を得ることができます。地価が高い場所であれば、融資される額も大きくなります。ゆとりのある老後を過ごせるようになります。

住宅ローンが残ってても完済することができます

もうそろそろ定年退職なんだけれども、退職金が思っていたよりも少なそうだ。。

退職金を使って住宅ローンを完済するつもりだった場合、退職金が少なくなっていたりするとローンの返済計画が狂うことがあります。退職金を使ってもローン完済することができないということが有りうるんです。

リバースモーゲージで得たお金を住宅ローンの返済にあてることも可能です。そうすれば、住宅ローンを完済できる上に、老後の資金も得ることができます。

場合によっては、別荘を買うこともOK

お金の使いみちはわりと自由と言いましたが、リバースモーゲージで得たお金を使って別荘を買うということも可能です。

例えば、老後は田舎で静かに暮らしたいと思っていた場合。

リバースモーゲージで得たお金を使って田舎に小さな別荘を買うこともできます。そして、週末だけは今住んでいる家に帰ってくるということができるんです。家を売却するわけではないので、そういったことが可能になります。

リバースモーゲージを利用して2拠点生活を楽しむことも可能だということです。

リバースモーゲージを利用することのデメリット

リバースモーゲージの利用にはデメリットもあります。

マンションでは利用できないことが多い

リバースモーゲージは、どんな家でも利用できるというわけではないんです。

特にマンションの場合はリバースモーゲージを利用できない可能性があります。利用できるかどうかは金融機関によって違いがあるのですが、利用できないことも多いです。

東京スター銀行の「充実人生」の場合は、こう記載されています。

Q:マンションに住んでいます。利用したいのですが、できますか?

A:対象となる物件には条件がございます。詳しくはお問い合わせください。
なお、実際にご融資が可能かどうかにつきましては、お客さまのご年齢と物件の状況等をお伺いしたうえで、お客さまの生涯にわたる期間についての担保物件価値を考慮し、審査にて決めさせていただきます。

引用:東京スター銀行|よくある質問

あなたのマンションでもリバースモーゲージが利用できるかどうかは、資産価値が高いかどうかによります。

リバースモーゲージでは土地の価値を重要視します。マンションの場合は戸建てに比べると土地の価値が低くなる傾向があります。特に高層マンションの場合はひとりあたりの所有土地面積はとても小さいものになりますから。

なので、マンションの場合は立地だけではなくて、建物そのものに価値があるかどうかもチェックされる傾向があります。

エリアが限られる場合があります

利用できるエリアが限られる場合があります。

さきほど、マンションの場合はリバースモーゲージを利用できない場合があると言いましたが、エリアが限られる理由も似たものがあります。

今後、資産価値が下がっていくだろうと予測されているエリアではリバースモーゲージが利用できない可能性があります。

リバースモーゲージでは、あなたの死後に家が売却されることになります。そのときに売却額が予想よりも大幅に低かったらどうなるでしょうか。融資したお金が返済されない可能性もでてきます。

55歳以上でなければ利用できません

リバースモーゲージは55歳以上でも利用できるというのはメリットだとさきほどお話しました。

でも、それはデメリットでもあります。

55歳以上にならなければリバースモーゲージは利用できないということですから。

例えば、50歳でリバースモーゲージを利用したいと思ってもそれはできません。銀行から融資を受けるには住宅を担保にいれたローンを組むしかありませんが、毎月返済していかなければいけません。結局は家を売却しなければならなくなる可能性が高いです。

約3%の金利を支払わなければいけません

リバースモーゲージを利用すると、融資を受けたお金に対して年利約3%の金利を支払わなければいけません。

例えば、融資を受けた総額が500万円であれば、年間に15万円の金利を支払うことになります。そして、金利の額はどんどんと上がっていきます。というのも、リバースモーゲージの場合は生きているあいだは返済というものをしません。借り入れ額はどんどんと増えていきます。融資を受けた総額が1000万円になると、年間に30万円の金利を支払うことになります。

銀行はこの金利によって利益を得ています。

長生きしてしまったら?

リバースモーゲージを利用すると長生きすることがリスクにもなりえます。

リバースモーゲージの融資額は家の評価額の50%〜70%です。生きているうちに融資額の上限に達してしまったならどうなるでしょうか。

あなたは今の家に住み続けることはできなくなります。家を売却して銀行にお金を返済しなければいけません。老後にそんな事態が待っているのはかなり厳しいものがありますよね。

そうなってしまったら、生活保護を受けるか子供に面倒をみてもらうしかありません。

不動産価格が下落してしまったら?

今後、不動産価格が下落していく可能性というのもあります。

例えば10年後、今は家の評価額が3000万円だったとしても10年後には2000万円になっている可能性もあります。そうなってくると融資された資金を返済することが難しくなってきます。

例えば、リバースモーゲージで2100万円の融資を受けたとします。でも、家が2000万円でしか売れなかった場合100万円足りなくなります。足りないお金はあなたの子供が支払うことになります。

家族に家を相続させることができません

リバースモーゲージを利用すると、あなたの家を子供に相続させるということができません。

あなたの死後に家を売却するというのが前提になっているからです。家を売却したお金を使ってリバースモーゲージで融資してもらったお金を一括返済することになります。

相続人すべての同意が必要です

リバースモーゲージを利用するには相続権がある人全員の同意が必要になってきます。あなたの妻や子供に同意を得る必要があるということです。

さきほどもお話しましたがリバースモーゲージを利用すると家族に家を相続させるということができなくなります。そうなるとトラブルが発生する可能性もあるので事前に同意が必要になるんですね。

あなたの死後、家を売却するのはご家族の仕事です

リバースモーゲージを利用するとあなたの死後に家が売却されます。

一体どうやって売却されると思いますか?自動的に売却されるわけではありません。銀行が売却してくれるわけでもありません。あなたの相続人が家を売却します。

あなたの子供が家を売却するという仕事をしなければならなくなります。

リバースモーゲージでは資金の受取り方が選べます

リバースモーゲージではお金の受け取り方を3つの中から選ぶことができます。

年金のように受け取る

リバースモーゲージは老後の資金を得る方法として利用されることが多いです。

年金のように毎月受け取っていくという方法です。老後の生活資金として使うにはこの受け取り方がいいかもしれません。お金がなければ無駄遣いもできませんからね。

ただ、まとまったお金が必要になったときに困る可能性があります。

一定の枠内で自由に引き出せる

一定の枠内で自由に引き出せる方法です。

例えば、家の評価額が3000万円でその50%の1500万円が融資限度額だとすると、1500万円に達するまでは自由に好きな時にお金を引き出せるということです。

金融機関によっては100万円単位でしか引き出せないなどの条件があります。

一括してまとまった資金を受け取る

一括してまとまった資金を受け取る方法もあります。

家のリフォームや、田舎に小さな別荘を買いたいときなどに利用することになります。例えば、家の評価額が3000万円ならその50%の1500万円を一括で受け取ることになります。

ただし、最初に一括で受け取ると支払う金利の総額が高くなるので注意しましょう。金利は約3%ほどなので1500万円を最初に一括で受け取ると毎年45万円の金利を支払うことになります。

リバースモーゲージで得た資金は何に使う?

リバースモーゲージで得た資金は何に使うことが多いんでしょうか?

旅行やエンターテイメントに使う

家を子供に残すのではなくて、リバースモーゲージでお金にして自分のために使うという人も増えています。

子供も独立して違う場所に家を買ったりしていることも多いからです。家を残しても結局売却することになります。

それだったら、リバースモーゲージで今の家に住みながら老後のセカンドライフを楽しもうという考えですね。夫婦で旅行に行ったり、コンサートや演劇を観に行ったり、美味しいディナーを食べに行ったり。

別荘を買う

老後は田舎でのんびり暮らしたいという人がリバースモーゲージを利用することもあります。

田舎でのんびり暮らすといっても今の家を売って完全に引越しをするとなるとそれなりの覚悟が必要です。でも、リバースモーゲージで今の家を残しつつ、田舎に小さな別荘を買って両方の暮らしを楽しむ方法もあります。

今の家を残しておけば週末だけ帰るなどの使い方もできます。

老人ホームの入居費にあてる

老人ホームへの入居費として使われることもよくあります。

家を売却して老人ホームに入居すると、もうそこからは出られなくなります。でも、リバースモーゲージを利用すれば家はそのまま残ります。気が向いたら家にもどるということも選択することができます。

住宅ローンの完済にあてる

定年を迎えたのに住宅ローンが残っているという人が近年増えてきました。退職金が昔ほどはもらえなくなってきているからです。

残った住宅ローンを完済するためにリバースモーゲージが使われることもあります。住宅ローンを完済できる上に老後の資金も得ることができます。

家のバリアフリー化に使う

高齢者になると体も動きにくくなってきます。車椅子の生活になる可能性もあります。

そこで、今住んでいる家をバリアフリー化するためにリバースモーゲージを利用するということもあります。

医療費にあてる

高齢になると病気も増えます。医療費も増えてしまいます。

入院をするほどの病気の場合は医療費もかなり高額になります。そんなときにリバースモーゲージが利用されることもあります。

子供や孫のために使う

子供のために資金を用意しておきたいという人も多いです。

子供も独立して自分の家を持っているのであれば、家を相続する必要もありません。リバースモーゲージを利用して資金を用意しておいて、子供や孫のために使うこともできます。

例えば、子供の結婚式などですね。結婚式は盛大にやろうとすると300万円以上かかったりします。そんなときもリバースモーゲージで資金を用意しておけば対応することができます。

あなたが死んでしまった後、妻はどうなる?

リバースモーゲージを利用すると、あなたの死後は家は売られることになります。そうなると、残された妻はどうなるのでしょうか?

配偶者への引き継ぎが認められていることが多いです

これは安心してください。あなたの死後はリバースモーゲージがあなたの妻に引き継がれる契約になっているリバースモーゲージがほとんどです。

これは当然とも言えると思います。

ただし、金融機関によって契約内容が違うためしっかりとチェックしておくことをオススメします。

まとめ

リバースモーゲージを利用するべきはこんな人です。

今のまま家に住み続けると老後の資金が心配だという人ですね。定年退職後にお金を得るには年金を貯めるか家を売るしかありません。最近は定年退職後も仕事を続ける人も増えていますが。

でも、住み慣れた家を老後に手放すというのは精神的にも身体的にも厳しいものがあると思います。

そんなときにリバースモーゲージは気になるサービスになると思います。

今の家に住み続けることができるし、老後の資金も得ることができるからです。もちろんデメリットもありますが、今の家に住み続けたいなら検討する価値はあるのではないでしょうか。

投稿者プロフィール

山河直純住宅不動産研究家
一級建築士受験資格保有。建築家が設計した住宅、築40年以上のヴィンテージマンション、ハウスメーカーの住宅などなど、住宅全般をこよなく愛しています。特に狭小住宅好き。

家を高く売りたいなら知っておきたいこと

もし、あなたが家を高く売りたいと思っているのであれば、
これだけは知っておいたほうがいいかもしれません。