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土地の「公示価格」と「実勢価格」にはどんな違いがあるんでしょうか?

土地の価格にはいくつかの名前が付いています。

 

その中でも、違いが分かりにくいのが、

「公示価格」と「実勢価格」なんじゃないでしょうか。

 

この2つには一体どんな違いがあるんでしょうか?

 

定価とオークションみたいな違いがあります。

簡単に言うと、

「定価」と「オークション」みたいな違いがあります。

 

国が決めた定価が公示価格です。

国が決めた土地の定価のことを、

「公示価格」と言います。

 

正確には、国土交通省が、

日本全国26000のポイントを決めて、

そのポイントの土地の価格はいくらが妥当なのかということを調べます。

 

それが公示価格です。

 

例えば、そのポイントのひとつに東京銀座の山野楽器があります。

 

よく勘違いされがちですが、

銀座の中でも特に1番土地の価格が高い場所が、

山野楽器というわけではなくて、

単に、26000ポイントの内のひとつが山野楽器というだけなんですね。

 

なので、銀座の他の土地の方が、

実際には価格が高いということも十分にあり得ます。

 

というか、実際のところは、

銀座和光のある土地の方が高いのではないでしょうか?

 

角地ですしね。

 

不動産鑑定士に依頼して根拠のある価格に決めます。

この公示価格。

土地の定価として発表するわけですから、

それなりの根拠がなければいけません。

 

なので、国土交通省が不動産鑑定士に依頼をして、

色々な角度から、その土地の価値を調べてもらいます。

 

時間のかかる作業です。

 

日本全国の土地を調べるのは実質的に不可能なので、

全国26000ポイントに絞って調べているんですね。

 

ちなみに、2019年の時点での銀座の山野楽器の土地は、

平米あたり5720万円になっています。

 

一方、実勢価格には根拠はありません。

一方、実勢価格には根拠がありません。

 

不動産鑑定士が決めるわけでもありません。

オークションのように決まります。

 

欲しい人が多ければ多いほどに実勢価格は上がります。

オークションの価格というのは、

欲しい人が多ければ多いほどに高くなりますよね。

 

ひとりしか欲しい人がいない場合、

オークションになりません。

 

その人の入札価格で決まってしまうことになります。

安くなるということですね。

 

でも、欲しい人が10人いるとしたらどうでしょうか?

 

次々と入札が入って、価格は高くなっていきますよね。

時には、考えられないぐらい高くなることもあります。

 

欲しい人の中に、お金があって、

「どうしても欲しい!」という人がいる場合、

そうなることがあります。

 

例えば、銀座の山野楽器の土地が、

平米あたり1億円で売れることもあるということです。

 

山野楽器が土地を売りにだして、

アマゾンCEOのジェフ・ベゾスが、その土地をどうしても欲しいとか思ったなら、

そうなる可能性だってあります。

 

公示価格で売れるとは限らないということ。

公示価格は、

国が決めた土地の定価みたいなものですが、

その価格で売れるとは限らないということです。

 

そもそも、公示価格はその年の1月1日時点での価格です。

 

一方、実勢価格は、売買がおこなわれるたびに変わっていきます。

景気にも大きく左右されます。

 

2009年のリーマンショックの時には、

土地の実勢価格は大きく下がりました。

 

1991年のバブル崩壊の時も、

土地の実勢価格は大きく下がりました。

 

景気が悪くなると、

土地を手放さなければいけなくなる人が増えます。

 

でも、景気が悪いので、

その土地を買える人というのも限られてしまうんです。

 

オークションで言えば、欲しい人が少ないという状況です。

当然のことながら、土地の実勢価格は下がります。

 

今の日本も、東京都心に限ってはバブルの状態です。

 

銀座の山野楽器の公示価格は平米あたり5720万円ですが、

今後の実勢価格は、5720万円よりも下がっていく可能性が大きいかもしれません。

 

まとめ

というわけで、「公示価格」と「実勢価格」の違いについてお話しました。

 

定価とオークションみたいな違いがあります。

国が決めた土地の定価が公示価格です。

 

国土交通省が不動産鑑定士に依頼して、根拠のある価格を決めます。

 

一方、実勢価格には根拠がありません。

欲しい人が多いほどに実勢価格は上がります。

 

つまりは、土地というのは、

公示価格の通りに売れるとは限らないということです。

 

実勢価格は流動的です。

 

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投稿者プロフィール

山河直純住宅不動産研究家
一級建築士受験資格保有。建築家が設計した住宅、築40年以上のヴィンテージマンション、ハウスメーカーの住宅などなど、住宅全般をこよなく愛しています。特に狭小住宅好き。

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