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固定資産税評価額から家の実勢価格は予測することができる?

毎年5月頃にやってくる固定資産税納付書。

 

そこには、固定資産税の額の他に、

固定資産税評価額も記載されています。

 

もし、家を売りたいと言う時。

 

この固定資産税評価額から、

家の実勢価格を予測することは可能なんでしょうか?

 

難しいけど、基準価格は分かります。

難しいですが、

ある程度の基準価格は分かります。

 

基準価格というのは、

「まあ、だいたいこれくらいの価格で売れるかな?」というものですね。

 

行政はあなたの不動産をいくらだと思っているのか?

少なくとも、

行政はあなたの家をいくらだと思っているのか、

ということは分かります。

 

家の価格というのは、

実勢価格と言われる通りに、

流動的なものです。

 

でも、それだと固定資産税を課税しにくいですよね。

 

なので、行政によって、

ある程度、家の価格というものは決められています。

 

基準価格の約7割が固定資産税評価額になります。

基準価格の約7割が固定資産税評価額になります。

 

さきほども言いましたが、

不動産の価格というのは流動的なものです。

 

現金のように分かりやすくはないです。

 

例えば、相続の場合。

 

現金の場合には、

現金に対して相続税がかかることになりますが、

不動産の場合はどうでしょうか?

 

その不動産っていくらなのか?

ということが明確にしにくいです。

 

そして、バブルが崩壊したときのように、

翌年には価格が暴落するということもあり得ます。

 

なので、不動産というのは現金に比べて税金が優遇されているんですね。

 

基準価格そのものに課税するのはなんだから、

固定資産税の場合には、

7割ほどの価格に対して課税しましょうということになっているんです。

 

ちなみに、相続税の場合には、

8割ほどです。

 

土地の場合には、そこからさらに1/6です。

ちなみに、

固定資産税というのは、

建物と土地に分かれています。

 

「建物の固定資産税に比べて、土地の固定資産税って安いな?」

と思ったことはありませんか?

 

実は、土地の固定資産税というのは、

小規模住宅用地の特例というもので、

建物に比べて優遇されています。

 

具体的に言うと、

固定資産税評価額が1/6に減額されます。

 

1/6ですよ?

6000万円の土地が1000万円として評価されるということです。

 

バブル期には、土地の価格はものすごい高騰していきました。

 

なんの特例もなく、固定資産税を課税されると、

ものすごい固定資産税がかかってしまうため、

「人が住むための土地であれば、特別に固定資産税を1/6に軽減しましょう」

ということで、小規模住宅用地の特例が作られたんですね。

 

建物の評価額が700万円なら基準価格は1000万円ということ。

具体例でいきましょう。

もし、建物の固定資産税評価額が700万円だったとしたらどうでしょうか?

 

築15年ぐらいの戸建ての場合にはこれぐらいかもしれません。

 

この場合、基準価格は1000万円ほどになります。

 

市場に売りに出すのであれば、

だいたい、1000万円ぐらいで売れる可能性があるということですね。

 

少なくとも、行政はそう思っているということです。

 

土地の評価額が300万円なら基準価格は約2570万円ということ。

次に、土地です。

土地の固定資産税評価額が300万円だったとします。

 

土地の場合には、課税額が1/6に減額されています。

なので、減額なしの場合は、1800万円になります。

 

この価格は基準価格の約7割ほどに設定されます。

ということは、基準価格は2570万円ほどになるということです。

 

市場で土地を売るとなると、2570万円ほどで売れる可能性があるということですね。

 

建物と合わせると、

実勢価格は3570万円前後になる可能性が高いということですね。

 

不動産屋による査定が3800万円だったなら?

家を売るときには、

不動産屋に査定してもらいます。

 

その査定額が3800万円だったとしたらどうでしょうか?

 

もちろん、家というのは査定額で売れるとは限りません。

大抵の場合には、そこから少し値引きしたりします。

 

なので、「まあ、妥当な査定額かな?」ということが分かったりします。

 

実勢価格は立地や景気によって上下します。

ちなみに、実勢価格というのは、立地や景気によって上下します。

 

なので、固定資産税評価額から計算した基準価格と、

大きくズレることもあります。

 

「この不動産屋は大丈夫か?」と思うかもしれません。

 

もし、そう思った場合には、

査定額の理由をきちんと聞いてみるようにしてください。

 

もしかしたら、景気が悪くなっている影響で、

不動産の相場が下がってきているのかもしれません。

 

近所の家が、それぐらいの価格じゃないと売れていない、

というデータがあるのかもしれません。

 

基準価格は、あくまでも行政が決めている、あなたの家の価格です。

実勢価格とは大きくズレる可能性もあるので注意しておきましょう。

 

まとめ

というわけで、固定資産税評価額から、

家の実勢価格は予測できるかというお話をしました。

 

難しいですが、基準価格はわかります。

行政は、あなたの家をいくらだと思っているのかということは分かります。

 

固定資産税評価額というのは、基準価格の約7割ほどに設定されます。

土地の場合は、さらにそこから1/6に設定されます。

 

建物の評価額が700万円なら、基準価格は1000万円です。

土地の評価額が300万円なら、基準価格は2570万円ほどです。

 

不動産屋に査定をお願いしたときに、3800万円ぐらいの査定額ならば、

まあ妥当だと言えるでしょう。

 

でも、実勢価格は立地や景気にも大きく左右されます。

基準価格と大きくズレることもあるということは覚えておいたほうがいいかもしれません。

 

関連記事:土地の「公示価格」と「実勢価格」にはどんな違いがあるんでしょうか?

 

投稿者プロフィール

山河直純住宅不動産研究家
一級建築士受験資格保有。建築家が設計した住宅、築40年以上のヴィンテージマンション、ハウスメーカーの住宅などなど、住宅全般をこよなく愛しています。特に狭小住宅好き。

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